こんにちは、四谷学院の生田です。
最近、色々なフォントを見かけるようになりましたね。
では、「シブヤフォント」というフォントはご存知でしょうか?
今日は、個性豊かなシブヤフォントについてご紹介します。
シブヤフォントとは
渋谷区の障がい者支援事業所で働く障がい者の方々が書いた文字やイラストを元に、デザインの専門学校の学生が制作したフォントやパターン(柄)のことです。
現在では、シブヤフォントを用いた製品も販売されています。
また、渋谷区役所や渋谷公会堂などの内装にも採用されているほか、グッドデザイン賞、ソーシャルプロダクツ・アワード大賞、IAUD国際デザイン賞金賞など、多数の受賞歴もあり、注目を浴びています。
まさに「ダイバーシティ&インクルージョン」という渋谷区の理念を体現したプロジェクトと言えるでしょう。
↑カラフルな原画
シブヤフォント誕生からの軌跡
きっかけは2016年、渋谷区で始まった渋谷みやげ開発プロジェクト。
「渋谷土産」を作るために、渋谷区内にある障がい者支援施設と桑沢デザイン研究所の学生のコラボレーションが実現されました。
その中で、障害のある方々の個性豊かな文字に注目した学生から出たのが、障害のある方々の書いた文字をフォント化する、というものでした。
当初は、障がい者支援事業所で作られたお菓子や手織り製品を渋谷土産にする、という案もあったものの、「フォント」ならより多くの人に使ってもらえる、広く知ってもらうことができる、またたとえ渋谷土産にならなかったとしてもゆくゆく企業に採用されるかもしれない…といった理由からフォント化が決まりました。
2017年からは、障害のある方達の描いたイラストなどをアレンジして作られた様々なパターン(柄)も制作されています。
今では、30社以上の企業の商品などに採用されています。
企業としては、商品の訴求力UPはもちろんのこと、SDGsの取り組みのアピールに。区としては、ダイバーシティ&インクルージョンの理念の普及に。学校としては、製品化を通した社会活動への参加や多様性理解の機会を学生に提供。施設としては、障害のある方々の社会参加促進や自尊感情の向上を…
まさに、産官学福の連携により生まれた多様性を尊重した共生社会の実現の一端を担う事業と言えるでしょう。
↑作成風景
どこでダウンロードできる?
シブヤフォントのフォントやパターンのデータは、公式HPからダウンロードすることができます。
▼シブヤフォント
https://www.shibuyafont.jp/
フォントは無料で、パターンはワンコインでダウンロードすることができます。
ダウンロードにかかる費用は、障がい者支援施設への支援金として活用されます。
現在、公開されているフォントやパターンの種類はなんと371種類!
きっと皆さんもお気に入りのデザインが見つかるのではないでしょうか?
このブログは、四谷学院「発達支援チーム」が書いています。
10年以上にわたり、発達障害のある子どもたちとご家庭を支援。さらに、支援者・理解者を増やしていくべく、発達障害児支援士・ライフスキルトレーナー資格など、人材育成にも尽力しています。
支援してきたご家庭は6,500以上。 発達障害児支援士は2,000人を超えました。ご家庭から支援施設まで、また初学者からベテランまで幅広く、支援に関わる方々のための教材作成や指導ノウハウをお伝えしています。
このブログでは、発達障害のあるお子様をはじめ保護者の方やご家族、支援者の方が笑顔で毎日を過ごせるよう、療育・発達支援のヒントを発信していきます。
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