発達障害の子が持つさまざまな見えづらさ

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こんにちは。四谷学院の療育通信講座、ブログ担当のnecoです。

突然ですが、あなたは目が良いですか?悪いですか?

ちなみにわたくしnecoは、小学生の頃から近視&乱視で、ずーーっとメガネをかけています。
多くの方が、メガネやコンタクトレンズなど、視力を矯正する道具をお使いではないかと思います。

見えにくさを持つのは大人だけでなく子どもたちもですね。
生まれつき極端に視力が弱い、といった場合を除き、多くの方は、未就学児を対象に行われる自治体の視力検査で、何らかの見えにくさに気付かれるようです。
視力検査で問題がなかったお子さんは、たいてい就学後に「黒板が見えにくい」などの困り感があらわれて、目の苦手さが発覚します。

「黒板が見えにくい」と聞くと、誰もが真っ先に思い浮かべるのが
視力が弱い
ということでしょう。

ところが、発達に偏りのある子どもたちは、いわゆる視力の弱さとは全く別の「見えづらさ」を抱えていることがあります。
この場合、黒板が見えないならメガネをかけよう、と単純に考えては解決に結びつきません。

今回から何度かに分けて、広汎性発達障害の子どもたちが持つさまざまな見えづらさについて考えてみましょう。

見えづらさの種類

発達に偏りがある子どもたちの見えづらさにはどのようなものがあるのでしょうか。
代表的なものを書いてみます。

弱視

メガネやコンタクトレンズで矯正しても視力が出ない目のことを言います。
子どもの弱視は、大きく分けて以下の2つの原因が考えられます。

1.網膜やまぶたなど、器官的に障害や病気を持っているもの
2.視機能の発達が途中で止まったもの

いずれも、専門家の下での治療が不可欠です。

同時に複数のものを読み取れない

板書をノートに書き写す、教科書を音読する、などの活動につまずきます。
たくさんの文字、連続する文章など、多くの情報を同時に目に入れ正しく読み取ることに難しさを感じます。

1文字ずつ、1行ずつならば読めることも多いため、音読できないことの原因が読みにくさにあるとはわかりにくく、「やる気がない」などの不当な評価を受けてしまうこともあります。

視覚認知の力が弱い

ノートテイクや音読につまずく理由のもう一つに、形を読み取る、見るべきものを背景からより分けて見る、などの力の弱さも考えられます。
文字や数字の形を判別できない、壁に貼ってあるたくさんの掲示の中から必要な掲示を見つけ出すことができない、パズルが苦手、算数の図形問題が苦手(展開図が理解できない)、などの様子が見られます。

小さな頃から、図形を見分けられない、文字がなかなか読めるようにならない、探し物が苦手、などの様子を見せていることで保護者が違和感を覚えていることも多いようです。

次回は、これらの困り感にどのように対応すれば良いかを考えてみましょう。
それでは、また!

第2回目の記事はこちら 発達障害の子の見えづらさに対応するには

第3回目の記事はこちら 発達障害の子の見やすさを支える環境づくり

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