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発達障害の子の見やすさを支える環境づくり

  公開日:2017/09/21
最終更新日:2017/12/22

※この記事は約5分で読めます。

こんにちは。四谷学院の療育通信講座、ブログ担当のnecoです。

前々回前回と、発達障害のお子さんの見えづらさについて書いています。

 

 

第1回目の記事はこちら 発達障害の子が持つさまざまな見えづらさ

第2回目の記事はこちら 発達障害の子の見えづらさに対応するには

 

今回は、子どもたちの「見えやすさ」を支える環境の整え方についてです。

わたしは、療育の知恵は人生の知恵だと感じているのですが、「見やすさ」はまさにそれです。
見やすさ・読みやすさのポイントは、発達障害の有無に関わりなく、どんな人にとっても共通するところがあります。

たとえば、あの人が作るプレゼン資料はいつも読みやすいのに、この人の資料はちょっとどうも(以下略)、、、なんてことがありますよね(^ ^;)。
読みやすさと見やすさはまた違うので、読みやすさ=プレゼン内容のまとめ方などは別として、単純な「見やすさ」を支えているのは、いくつかの基本的なポイントです。

「見やすさ」はどこから生まれるのか、代表的なものを列挙してみましょう。

 

姿勢

揺れる電車の中で美しい文字を書くことはできないように、目がきちんと働くためには、正しい身体の姿勢が前提です。
視覚を利用する学習をサポートするためにも、まずは最適な姿勢を考えましょう
教室でも家庭でも、身体に合った机と椅子を用意し、正しい座り方をサポートしましょう。
姿勢が崩れてくる場合は、椅子に滑り止めをつける、クッションで身体を囲むなどのサポートも効果的です。

☆こちらの記事もご参照ください☆

⇒ 正しい座り方3つのポイント
⇒ 座り方指導の4つのポイント

 

学習空間の整頓

渋谷のスクランブル交差点の雑踏の中から友人を探し出すのが難しいように、ごちゃごちゃとした背景の中から特定の情報を見て取るのは難しい課題です。

学習時も、子どもが見るものの背景は、余分な刺激をとりのぞき均一にするのが鉄則。
学校では、黒板の周りには掲示物などを貼らないようにし、家庭では、学習机の周囲を衝立で囲む・家具に布をかけるなどして、できるだけ目に入る刺激を少なくしましょう。

 

書見台の活用

机の上に置いて使える書見台を活用するのもお勧めです。
一般家庭にはなかなか馴染みがない道具かもしれませんが、「書見台 卓上」などと検索してみてください!
A4サイズの書籍を開いた状態で載せられるくらいのサイズが良いでしょう。

書見台をお勧めする理由は以下の通りです。

 

「見る場」と「見る対象」を明確に

発達障害の子どもたちは、あるものに視線を当ててじっと見る、ということが苦手な場合があります。
そんな子どもたちにとっては、書見台が「見る場」となり、書見台に載せた教科書が「見る対象」となるため、どこを見ればよいかがわかりやすく、スムーズな学習につながります。

 

目と身体の協応が苦手な子にも

「協応」とは、身体の2つ以上の機能を同時に使うことです。
たとえば目で見たところに手を持っていき、思い通りに動かすことは「目と手の協応」と呼びます。
折り紙を折る、フォークで食べ物を刺す、鉛筆で文字を書くなど、手を動かすほとんどの作業に目と手の協応が必要です。

発達に偏りがあると、この協応動作が苦手なことがあります。
目を使っている時は手がおろそかになり、手を使っている時は視線が泳いだり、
目を使っていると姿勢を維持できなくなり身体が横に倒れてきたり、
音を聞いている時は目を閉じてしまったり、
といったように、どれか一つの力が働いている時は他の力に意識を向けられません。

そんな時も、書見台があれば、教科書を見やすい角度で固定することができるため、手を自由に使いやすくなります

 

見せるものと背景のコントラスト

人の目は、背景が濃く、見る対象が明るいほうが注目しやすいものです。
書見台は、見るべきものの背景を均一に保つためにも効果的です。

背景として考えた時には、ホワイトボードはまぶしく光るので見えにくく、暗く沈んだ色の黒板のほうが見やすくなります。

 

レイアウトの工夫

レイアウトも見やすさ・読みやすさのカギです。

 

文字の拡大は要注意

やや大きめの文字が読みやすいですが、大きくしすぎると視野に入りきらなくなります。
文字を拡大する時は、同時に以下のポイントに気を付けましょう。

○行間を開ける
○行数を減らす
○文字を太字にする

 

図は輪郭を強調

図やイラストなど、文字よりも面積の広い情報は、拡大すると見づらくなる可能性が高いです。
ナスカの地上絵を地面に立ったままで見ることはできないですよね?
あれほど大きな絵は、はるか上空から見て初めて、全体像を把握できます。

サイズ感は違っても、教科書の図もそれと同じこと。
拡大せずに線を太くし、輪郭をはっきりさせると良いでしょう。

 

 

以上、3回に分けて、発達障害の子の見えづらさのサポートをご紹介しました。

1回目の記事 発達障害の子が持つさまざまな見えづらさ

2回目の記事 発達障害の子の見えづらさに対応するには

 

指導のご参考になれば幸いです。
それでは、また!

 

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