こんにちは。四谷学院の療育通信講座、ブログ担当のnecoです。
前回のブログでは、正しく座るための3つのポイントをお伝えしました。
前の記事 ⇒ 正しい座り方3つのポイント
今回は、具体的に座り方を指導するにはどうすればよいかを考えてみましょう。
座り方指導の4つのポイント
90度を保つ
正しい座り方のコツは「90度」です。
足首、膝、腰がすべて90度の角度になっていると安定して座位をキープすることができます。
その状態で座れる高さの椅子を用意します。
椅子が高すぎるならば足を置く台を用意するなど、お子さんの身体に合わせて微調整しましょう。
☆マークのところが90度になるのが理想
腰のサポート
正しい姿勢をとるには、腰の位置が重要です。
背中の真ん中と胸を大人が両手で挟み、手のひら全体で上体を軽く持ち上げるようにして、腰を起こしてあげましょう。
理想的な状態では、骨盤が前傾し、腰から背中にかけて自然なカーブを描きます。
骨盤の上に背骨が、背骨の上に頭が乗り、無理なく重さを支えられる状態です。
この姿勢を維持するためには、正しい姿勢をとった時の身体の位置を覚えておき、保つためのバランス感覚と、必要最低限の筋力が必要です。
足の接地を確認
膝を90度に曲げ、足の裏がぴったりと床につくように、大人が手でサポートします。
足の支えがないと身体が不安定になり、長く座り続けることが難しくなります。
多動の傾向がある子は足をブラブラ・バタバタさせることがよくありますが、足がぴったり床についているとブラブラが減ります。
一方で、足を動かすことで衝動を発散させていることもあるので、プリント配布のお手伝いをお願いするなど、適度に身体を動かす機会を与えましょう。
上履きを脱いだりかかとを踏んだりする子には、しっかり靴を履かせてから足を接地させます。
感覚過敏のために靴を脱いでしまうこともあるのでよく注意して見守ってあげましょう。
足が床につかないのはNG
机と身体の距離を確認
机と身体の距離は、「こぶし1個分」と言われます。
お腹の前に自分のゲンコツを当てさせて、正しい位置になるように椅子を動かすようサポートしましょう。
ご自身でやってみていただくとすぐおわかりになると思いますが、ノートに字を書く時には自然と身体が前に傾き、前にのめったような形になりますね。
こぶし1個分のスキマを開けることで、この前傾のためのスペースを確保しておくイメージです。
一方、お腹が机にぴったりと押し当てられていると、身体の動きが抑制されて、字を書こうとすると背中が折れて腰の上のほうから前に倒れるはずです。
この状態では骨盤が後傾し、猫背の状態になっていますので、長時間座っていると腰や肩が疲れてきます。
背中を曲げずに、骨盤からまっすぐ前傾するのが、正しい「前のめり」の姿勢です。
このように正しく座れるようになると、学習時の集中力の改善、学習態度の向上、ひいては学力向上にもつながると期待できます。
ぜひ試してみてくださいね。
それでは、また。
前回のブログ ⇒ 正しい座り方3つのポイント
55レッスンの担任はただ教材の通信添削をするのではありません
姿勢や感覚の問題も含め、お子さんの学習を総合的に支援します
このブログは、四谷学院「発達支援チーム」が書いています。
10年以上にわたり、発達障害のある子どもたちとご家庭を支援。さらに、支援者・理解者を増やしていくべく、発達障害児支援士・ライフスキルトレーナー資格など、人材育成にも尽力しています。
支援してきたご家庭は6,500以上。 発達障害児支援士は2,000人を超えました。ご家庭から支援施設まで、また初学者からベテランまで幅広く、支援に関わる方々のための教材作成や指導ノウハウをお伝えしています。
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