ADHDの3つの特性とは?どうやって診断する?支援の基本は?

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昨今、ADHDという言葉が広まるにつれて
「うちの子、ADHDかもしれません」
「確信がないのに病院に行ってもいいのですか?」
といったご相談を受けることが増えてきました。

今回の記事では、ADHDの診断方法やその原因、3つの行動特性などについてお話していきます。

ADHDとは?

ADHDは Attention-Deficit/Hyperactivity Disorders の略で、注意欠陥/多動性障害ともよばれています。

ADHDの定義は以下のとおりです。参照:参考3 定義と判断基準(試案)等 文部科学省

ADHDとは、年齢あるいは発達に不釣り合いな注意力、及び/又は衝動性、多動性を特徴とする行動の障害で、社会的な活動や学業の機能に支障をきたすものである
また、7歳以前に現れ、その状態が継続し、中枢神経系に何らかの要因による機能不全があると推定される

その原因や症状はまだ完全には解明されていませんが、脳機能の発達に何らかの原因があると推定されています。つまり、親の育て方や養育環境が原因とは言えないということです。

ADHDはどうやって診断される?

ADHDは、アメリカ精神医学会の診断基準「DSM-5」に基づいて診断されます。次にご紹介する「不注意」「多動性」「衝動性」の3つが診断のポイントです。

また、医師が診察室でのお子さんの様子や問診を通して診断するものになるため、身体的な病気とは違い、いわゆる医学的な検査は存在しません。

ADHDの3つの型

「不注意」「多動」「衝動性」の行動特性のうち、どの特性が顕著に表れるかはお子さんによって様々です。1つずつ見ていきましょう。

不注意

・ケアレスミスが多い
・気が散りやすい
・忘れ物やなくし物が多い
・約束を忘れてしまう など

不注意の傾向が強いお子さんは、一見するとほかの子どもと変わらないため、その障害特性に気づかれにくく「怠けている」「物事への興味が薄い」と誤解をもたれることがしばしばあります。

多動性

・立ち歩きが多い
・落ち着きがない など

多動性の傾向が強いお子さんの場合、特に多いのが「授業に参加できない」というケースです。そのため、結果的に学習に遅れが生じてしまうことも珍しくありません。

衝動性

・相手が話し終わる前に話し出す
・順番を待てない など

衝動性が強いお子さんは、ルールを守ってお友達と遊んだり、公共の場で適切な振る舞いをすることがむずかしい傾向が見られます。そのため、ほかの子どもとトラブルに発展するケースも多く見受けられます。

ADHDの支援

ここからは、ADHDのお子さんへの支援法について考えてみましょう。

叱るよりもほめる

ADHDのお子さんへの支援の基本は、成功体験を積めるように配慮することです。

ADHDの子どもは、その特性から
「いつも忘れ物をしてやる気がない」
「ほかの子に迷惑をかける」
という風に、先生や保護者から叱責を受けやすい傾向があります。

叱責を繰り返すうちに、子どもは自信を喪失し、やがて二次障害や周囲とのトラブルなどにつながる恐れもありますから、大人が「できないことを責めるのではなく、できたことをほめる」という姿勢を保つことはとても重要です。

成功体験を積み重ねることで、子どもも「自分はやればできるんだ」と自信をもって活動に取り組めるようになることが期待されます。

まとめ:ADHDの子どもへの関わり方

いかがでしたか?
今回は、ADHDの基本的な知識と支援法について述べました。

お子さんが「できること」を1つずつ増やしていけるように、大人は「ほめて伸ばす」を意識した関わり方を目指しましょう。
ご家庭だけでなく、園や学校とも情報共有しながら連携をとれるようになるといいですね。

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