児童精神科ってどんなところ?その2

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こんにちは、55レッスンの生田です。
本記事では、よこはま発達クリニック副院長宇野洋太先生へのインタビューの続きをご紹介します。

前回のインタビュー記事はこちらです↓
https://yotsuyagakuin-ryoiku.com/blogs/jidouseishinkasono1/

[speech_bubble type=”ln” subtype=”R1″ icon=”1.jpg” name=”四谷学院”] 発達障害の二次障害のなかで、どのようなものが多くありますか?[/speech_bubble]
よこはま発達クリニック 副院長 宇野洋太先生

[speech_bubble type=”ln” subtype=”L1″ icon=”2.jpg” name=”宇野先生”] 小学校高学年くらいの前思春期と呼ばれる時期に入ってくると、不登校になるお子さんも出てきます。学校に行くのが辛くて体も限界まで来ている中、「学校に行かないといけない」という観念のようなものがあってなんとか行き続けていたけれど、ある時それがふっと切れてしまって・・・という子もいます。周囲が「なぜ辛く感じるのだろう」と本人の視点で考えることと、「休んではいけない」というプレッシャーをかけすぎないことが大切です。アメリカはホームスクーリングが認められていたりするので、日本ももう少し柔軟になっていくと良いですよね。 [/speech_bubble] [speech_bubble type=”ln” subtype=”R1″ icon=”1.jpg” name=”四谷学院”] クリニックには「よこはま発達相談室」が併設されています。どのような役割を担っているのでしょうか? [/speech_bubble]

[speech_bubble type=”ln” subtype=”L1″ icon=”2.jpg” name=”宇野先生”]相談室では、本人へのカウンセリングやセラピストによる療育セッション、保護者の方への相談支援を行っています。
セッションの様子は、別室からマジックミラー越しに見ることができます。また、ビデオに撮って、「おうちでやる時の参考にしてみてくだい」とお渡しすることもあります。保護者の方が接し方で悩んでいらっしゃる場合は、一緒にセッションに入ってもらうこともあります。
クリニックに通っていて、カウンセリングなどを受けたいとなった時に、こちらの相談室を紹介することとも多いです。併用される方の情報は、その方のご希望と同意があればクリニックと相談室とで共有し、定期的にカンファレンスを行うなど密に連携をとりながら支援することもできます。[/speech_bubble]

クリニックや相談室の様子。とても落ち着いた色調です。

利用者の方が安心して通えるような工夫が溢れていて、取材班からは「へ~!」「なるほどー!」という声が絶えずに上がっていました。

[speech_bubble type=”ln” subtype=”R1″ icon=”1.jpg” name=”四谷学院”] 診察室の入り口に写真付きで担当医の先生の表札が出ていたり、指導室のドアの横には電車の写真?すごく工夫されているのですね。[/speech_bubble]

[speech_bubble type=”ln” subtype=”L1″ icon=”2.jpg” name=”宇野先生”]そうですね、ドアや鍵の配置で衝動的な行動にブレーキをかけるようにしたり、なるべく壁と同系色のカーテンで窓の外を隠したり、待合室には乗り物の写真や路線図など、ここに来る子達が好きなものを置いたりしています。 [/speech_bubble]

[speech_bubble type=”ln” subtype=”L1″ icon=”2.jpg” name=”宇野先生”] 初めての場所に行く時に、見通しが持てず不安になるのは当たり前です。なので、うちでは事前に聞いたお子さんの情報を踏まえた上で、お子さん宛てにお手紙を出しています。写真を入れたりして、わかりやすくしています。[/speech_bubble] [speech_bubble type=”ln” subtype=”R1″ icon=”1.jpg” name=”四谷学院”] 児童精神科の診察には、どんな人が関わっているのですか? [/speech_bubble] [speech_bubble type=”ln” subtype=”L1″ icon=”2.jpg” name=”宇野先生”] 主に医師と心理士が携わります。
よこはま発達クリニックには、そのほかソーシャルワーカーもおります。相談室には、ほかに言語聴覚士も支援にあたっています。 [/speech_bubble] [speech_bubble type=”ln” subtype=”R1″ icon=”1.jpg” name=”四谷学院”] 療育は先が見えないと不安に思われる保護者の方もいらっしゃいますが、何をゴールと考えると良いでしょうか? [/speech_bubble] [speech_bubble type=”ln” subtype=”L1″ icon=”2.jpg” name=”宇野先生”] 将来、地域の中でその子らしく自然体で生きられるようにできたらと思っています。
無理な目標設定をしてしまうと、本人も保護者の方も楽しくなくなってしまいます。お子さんに妥当な目標・課題を設定してあげることが大切です。自閉症や発達障害が治るという考え方に、現時点で科学的根拠はありません。治すものと捉えるよりも、よりQOLの高い生活を送れるようにしよう、という考え方で関わっていってもらえればと思います。
障害特性は、必ずしも悪いものではありません。強みとして活かしている方もたくさんいます。周囲の人は、「どう工夫すればうまくいくだろうか」と、その人の個性を生かす方向で一緒に考えていけるといいのではないでしょうか。 子育てを一緒に考えるサポーターになれればと思います。[/speech_bubble]

お忙しい中、貴重なお時間をいただきありがとうございました!

今回は、よこはま発達クリニックの先生方にご協力いただきました。ホームページでも院内の写真が見られたり、予約時間なども確認できます。

▼よこはま発達クリニック
https://www.ypdc.net/

またほかの医療機関でも様々な工夫をされています。なんとなく敷居が高いと感じている方も多いと思いますが、まずは一歩を踏み出してみませんか?

55レッスンは、家庭療育をサポートする通信教育講座です

55レッスンを通して、様々な理由から家庭療育を行うご家族のお役に立てたらと思っています。特に、登校渋りが見られたり、不登校になっていたりするお子さんやご家族にとって、家でできる通信講座や家庭療育は心強い味方になってくれるはずです。お子様が安心できる環境で、自分のペースで学習が進められるのは、とても大きなメリットです。

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