発達障害の子の感覚の未熟さ

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こんにちは。四谷学院の療育通信講座、ブログ担当のnecoです。

先日、家族で、近くの室内遊技場に遊びに行ってきました。
この遊技場にはボールプールがあって、そこで遊んでいたあるお子さんが、ボールの感覚を全身で楽しんでいました。
おそらく発達に何らかの偏りがあって、感覚刺激を求めているのだろうなと感じました。
かなり広い、さまざまな遊具がある遊技場でしたが、そのお子さんとお母さんは、何時間もボールプールの中にいらっしゃいました。

お母さんがじっと座って、ニコニコとお子さんを見つめながら、ボールと戯れるお子さんにひたすら付き合っておられたのがとても印象的でした。なかなかできることではありませんね。素晴らしい働きかけだと思います。


※画像はイメージです。本文に登場する方と写真内の方とは一切関係がありません。

感覚の発達に未熟さがあると、特定の感覚刺激を強く求めたり、逆に強く拒否したり、といったことがよく見られます。
感覚の問題は、手を上手に使うことや、自分自身に確固とした存在感を持つこと、対人コミュニケーション、言葉の育ちなど、さまざまな側面に影響を与えます。

そこで今回は、皮膚、特に手の皮膚から受ける感覚に偏りを持つとはどういうことか、考えてみましょう。

手は世界に触れる窓口

わたしたちは、手でものに触れ、その手触りを味わうことで、さまざまな情報を受け取っています

たとえば、見たことのないものを触ろうとする時、いきなり素手で取り上げる人は少ないでしょう。
指先でつついてみたり、すぐに放り出せるようにそっとつまんだりして、試し試し触っていくはずです。
この時、わたしたちとそのものとの接点になっているのは手の感覚ですね。
自分の手が感じる感覚によって、そのものを探ろうとしているわけです。

手の感覚に偏りがあると、この探索行動に影響が出ます。

感覚過敏

身の回りのものを触りたがらない、身体に触れられることを嫌がる、身体や衣服が少しでも濡れたり汚れたりすることを嫌がる、といった様子を見せるお子さんは、「感覚過敏」の状態なのかもしれません。

触りたくない・触られたくないと常に不安や恐怖を味わう子供たちは、心が落ち着かず情緒不安定になったり、パニックや常同運動によって外界と触れ合うことを拒否したりすることがあります。
この状態は、その子自身が積極的に身の回りのさまざまなものに関わっていく機会を減らし、手やボディイメージの発達を妨げることにもつながります。

感覚探求

逆に、身の回りのものを触りたくて仕方ない、同じものを延々と触り続ける、強く握りしめて放したくない、といった様子を見せるお子さんもいらっしゃいます。
この状態は「感覚探求」と呼ばれ、身体にもっと多くの刺激を伝えたいという欲求から来ていると考えられます。
感覚探求の様子を見せるお子さんは、刺激を正しく受け取る力が弱く、手のセンサーとしての感度が粗く雑なものになる可能性があります。

感覚過敏・感覚探求ともに、脳の中で行われる感覚の処理にトラブルがあるために起こると考えられています。
改善するためには、手でたくさんのものに触れて、たくさんの刺激を味わい、発達を促すことが大切です。

感覚について、他の記事はこちら
第1回の記事 ⇒ 今ご覧のこの記事です
第2回の記事 ⇒ 発達障害の子の手の感覚を育てる5つの遊び
第3回の記事 ⇒ 感覚に未熟さがある子への働きかけの注意点
第4回の記事 ⇒ 強い感覚を求める子への働きかけの注意点

発達プロセスを正しく理解することで適切な働きかけが見えてきます。
四谷学院の55レッスンについて、詳しくはホームページをご覧ください。無料で資料もお届けてしています。

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