発達障害の子供の気持ちの表現5つのステップ

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こんにちは。四谷学院の療育通信講座ブログ担当necoです。
 
今回は、受講生の皆さんからお寄せいただくご相談の中でも

かなりの件数を占める、

「気持ちの表現」

について、少し詳しく書いてみようと思います。
 

自分の気持ちを表現するためのステップ

気持ちを表現するためには、大きく分けると、以下のステップを踏む必要があります。
 
①自分の気持ちの揺れ動きを自覚する
②その揺れ動く気持ちの名前を知る
③その気持ちを人に伝えることで問題が解決することを認識する
④何らかの方法を使ってその気持ちを人に伝える
⑤その結果、自分の感情が整理されることを実感する
 
この繰り返しによって、お子さんは自分の感情を

適切にコントロールできるようになっていきます。
 

 

気持ちを表現するって結構難しい

これらは、大人にとっては(基本的には)何ということもないステップですが

小さなお子さんや、言語・認知機能に苦手さがあるお子さんにとっては

なかなか難しい道のりです。

①~⑤の全てにそれぞれの難しさがあります。たとえばこんな感じ。
 

①自分の気持ちの揺れ動きを自覚する

⇒目に見えない「感情」は捉えどころがなく、自覚しづらい。
自分の感情が揺れても、なんとなくモヤモヤした不快感を味わうだけで、
「心」「気持ち」「感情」「意識」などの概念をイメージするのが難しい。

 
②その揺れ動く気持ちの名前を知る

⇒気持ちの名前は大人が教える必要があるが、
タイミングを見計らって適切に名づけてあげることや、
正しく伝わったかどうかを確認することが難しいため
気持ちの名前を正確に身に付けるまでは時間がかかる。

 
③その気持ちを人に伝えることで問題が解決することを認識する

⇒喜びの感情を共有する、困ったことを訴えて助けてもらうなど、
感情を人に伝えることで人生が豊かになっていく。
自分から他者に向けて何かを発信しようという意識がもともと低いお子さんには
「伝えること」そのものがハードルの高い課題となる。

 
④何らかの方法を使ってその気持ちを人に伝える

⇒人に伝えたいという気持ちが芽生えれば、ある程度クリアしやすい課題。
言葉、身振り、絵カード、文字カード、VOCAシステムなど、
ご本人が使いやすいと思える仕組みを見つけられると良い。
伝えたいと思える相手との信頼関係も大切。

 
⑤その結果、自分の感情が整理されることを実感する

⇒伝えたことを汲み取ってもらえた、実際に困っていたことが解消された、
イライラ・モヤモヤが消えた、楽になった、などの成功体験を通して、
感情を整理することの良さを実感できる。
「うまく伝えられて格好よかったよ」「楽になったね」など、大人の適切なサポートが大事。

 

どこに苦手さがあるかを見極めよう

気持ちの表現を練習するためには、

上の①~⑤のどこに苦手さがあるかをしっかり見極める必要があります。

一つひとつを別々の課題として、丁寧に練習していくと良いでしょう。


 

 
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