子どもの問題行動を減らすために親ができること

※この記事は約4分で読めます。

こんにちは、四谷学院の生田です。

自閉症のお子様の特徴として、融通が利かなく、お友達とおもちゃを順番に使ったりすることが難しいことがあります。
「貸して?」
とお友達が言っても、お気に入りのおもちゃは絶対に渡さない。
親や先生が、無理やり渡そうとすると、噛み付いてしまう。
なかなか、お友達関係が築きにくいという場合があります。

この記事では、武蔵野東学園の先生よりいただいた「問題行動への対応」について解説をご紹介します。

武蔵野東学園は、55レッスンの教材編集にご協力くださっています。
https://yotsuyagakuin-ryoiku.com/blogs/musashinohigashigakuen/

どんなときに問題行動が出るか?

自傷、他害(叩く、噛み付く等)、脱走(ダッシュで走り回る、建物から出て行く等)、かんしゃくなどの問題行動は、なぜ起こるのでしょうか?
お子様がどのようなときに問題行動が出てしまうのか、詳しく調べてみることが必要です。

たとえば『自分の思い通りにならない』ときとは具体的にどんなときなのか、書き出してみるとよいでしょう。
問題行動が起きる状況の共通点が見えてくるかもしれません。

問題行動が起きる状況がより具体的になれば、状況を回避しやすくなり、問題行動を減らしていくことができるはずです。

どんなときに問題行動が出ないのか?

逆の場合の対応も、考えておきましょう。
自分の思い通りにならない場面であるにもかかわらず、お子様の問題行動が出ないで済んでいる場面はありませんか?

そのような場面があったら
「ガマンできてえらいね」
などと褒めてあげると同時に、その理由をお子様と一緒に考えてみましょう。

うまく対応できた場面を振り返ることで自己肯定感の向上につながります。
そのため、次に同じようなことが起きたときにも、対応しやすくなると考えられます。

問題行動への具体的な対応

行動の問題への対応は、以下の2つが大切です。

1)事前にその行動がなるべく起きないようにするために何ができるかを考えること
2)起きてしまった際に事態が最小限で済むように準備しておくこと

また、対応に際しては、お子様とかかわる全ての大人が統一した理解と対応がとれるよう、チームでアプローチすると効果的です。

他害の場合の注意点

自分の思い通りにならない時に、相手に噛み付くなどの他害が出るケースは、言葉で気持ちを訴えられない場合が考えられます。
また、気持ちを訴えることができても、我慢ができずに行動に至るケースもあるでしょう。

いずれにしても、予兆あるいはそれ以前の段階で大人が介入し、問題行動が発生する前に適切な行動がとれるよう導いていく必要があります。

言葉の表現を教える

「今は遊びたくないのにうまく言えない」
「貸してほしいのに言えずに奪ってしまう」など
言葉で表現できない場合は、お子様に「どのように表現すればよいか」ということを、具体的に教えていくことも大切です。

例:
「こういうときは、「またね」って言うよ」
「貸して欲しいときは「かして」って言うよ」

問題があった場面を丁寧に振り返って、状況に応じた言葉を一つひとつ身に付けられるようにしていくとよいでしょう。

四谷学院の療育プログラム(55レッスン)は、ソーシャルスキルも伸ばすことができます。
家庭で取り組める通信講座です。
くわしくはホームページでご確認くださいね。

四谷学院療育55段階プログラム
ホームページ

コメント