こんにちは。四谷学院の療育通信講座、ブログ担当のnecoです。
前回のブログでは、誰もが運動を楽しむための工夫として、3つのポイントをお伝えしました。
第1回の記事 ⇒ 誰もが運動を楽しむ工夫
第2回の記事 ⇒ 今ご覧のこの記事です
第3回の記事 ⇒ 運動を楽しむ工夫の具体例その2
第4回の記事 ⇒ 運動を楽しむ工夫の具体例その3
今回は、3つのポイントを実現するために具体的にどうすればよいか、考えてみましょう。
前回の復習
誰もが運動を楽しむ工夫のポイントは、この3つでしたね。
2.目標を一人ひとりに設定する
3.ほめ上手になる
それでは、今回の記事では、「1.課題を一人ひとりが選択できるようにする」について、見ていきましょう。
課題設定 ~遠投の事例~
たとえばボールを投げる運動を練習する場合、ただ何もない空間に投げるだけでは、一人ひとりの投力の差がむき出しになってしまいます。
的の設定の仕方
そこで、いくつかの的を設定してみましょう。
的には、距離と大きさに変化をつけます。
遠い・小さい的ほど難しく、近い・大きい的ほど簡単です。
的は、以下のようなものを活用すると良いでしょう。
箱自体のサイズと開口部の大きさで難易度を自由に調整できる
○フラフープ+ゴミ袋
大きさの違うフラフープにゴミ袋をつけて大人が持つ
的を持って大人が移動できる(後述)
○バケツ
大小さまざまなものが入手可能
軽いので、底に重しを入れるとよい
このように、さまざまなものを校庭のあちこちに置き、子供たちにどの的に入れるか自由に選ばせます。
的の置き方が簡単すぎ・難しすぎにならないよう、子供たちの練習の様子を見ておいて、ほどよい位置に的を置きましょう。
こんなものも的にできます
投げる力が優れている子には
上手に投げられる子には、投げるたびに的の位置を変えてみましょう。
投げ方を自由にコントロールする高度な力が試されます。
投げることが苦手な子には
狙った位置に投げることが難しい子には、的を大人が持って、「的のほうから当たりに行く」ようにしてみましょう。
子供が投げたボールをめがけて、的を持って大人が移動します。
大人が走り回ってボールを狙う姿が面白く、なかなか盛り上がります(^ ^)
あえて的に入らないように投げ始める子もいます。
狙って投げることが難しかった子が、「的のない方向を狙って」投げる、という、目的を持って投げる意欲が生まれたことになりますね。
投げることをキライにさせない、仕掛けの力です。
運動が楽しい、苦手だけど頑張ろう。
そんなふうに思える子供たち(と、もしかしたら大人たち)が、一人でも多くなりますように!
それでは、また。
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このブログは、四谷学院「発達支援チーム」が書いています。
10年以上にわたり、発達障害のある子どもたちとご家庭を支援。さらに、支援者・理解者を増やしていくべく、発達障害児支援士・ライフスキルトレーナー資格など、人材育成にも尽力しています。
支援してきたご家庭は6,500以上。 発達障害児支援士は2,000人を超えました。ご家庭から支援施設まで、また初学者からベテランまで幅広く、支援に関わる方々のための教材作成や指導ノウハウをお伝えしています。
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