こんにちは、四谷学院の生田です。
お子様は、正しい姿勢で字を書いていますか?
えんぴつで字を書く際、手やひじを浮かせたフォームで書いてしまう、というご相談をいただきました。
いわゆる「毛筆書き」のような姿勢です。このようなフォーム・姿勢になってしまう原因は、お子様それぞれで異なると思われますが、安定した姿勢で書くためには、紙に手やひじをきちんとつけて、手首・指とを連動させることが大切です。
この記事では、武蔵野東学園の先生よりいただいた「正しい姿勢の指導法」について解説をご紹介します。
武蔵野東学園は、55レッスンの教材編集にご協力くださっています。 https://yotsuyagakuin-ryoiku.com/blogs/musashinohigashigakuen/目次
毛筆フォームの原因として考えられること
えんぴつで字を書く「書字」練習を、初めてさせる際、指導者が子どもの手を持って指導します。その際に、無意識に毛筆持ちで補助をしている場合があります。保護者や先生など、補助者にとっては自然な(楽な)体勢となるため、まだ鉛筆の持ち方が自立しない段階のお子様の指導でよく見られる光景です。
初めから紙面に手を置く方法が難しい場合もありますが、持ち方が自立してきた段階から、少しずつ紙面に手を置いて作業する方向に導いていくとよいでしょう。
大事なことは、指導者が補助の仕方や指導段階を意識し、思わしくない習慣がつかないようにすることです。
正しい書字フォームの指導
通常、書く作業をする場合、小指側の手の平の側面を紙面につけて、手首と指先を連動させる動作をします。
↓↓ 斜線の部分を、紙面につけます。
しかし、特に、発達に遅れがある低年齢のお子様の場合、手首、手先の分化が進んでいないため、肩やひじを支点に書く動作を行おうとする可能性があります。
その際には以下のような練習方法が効果的です。
ぬりえで練習する
お子様の能力にあった書字やお絵かき、ぬり絵などの課題に取り組む中で、できるだけ手を紙面に置いて作業する要領を働きかけましょう。
体の成長にともなって、自然と書字のフォームがよくなる可能性が期待できます。
毛筆書きフォームでは書きにくい課題に取り組む
課題を工夫して、毛筆持ち(毛筆書きのフォーム)では書いたり塗ったりしにくいサイズの絵や文字を書きます。
子どもに手を紙面に置いて手首や指先だけを動かすことの有意性を体感させます。
「こうやると書きやすい」ということをお子様自信が体感することで、成長するにつれてフォームの改善が期待できます。
声かけによって意識付けをする
「手を置くこと」に意識が向くような工夫をします。
たとえば名刺サイズの色カードなどをお子様が手を置く場所に敷いて、
「手は赤のうえだよ」
と声をかけます。
擬態語を使ってリマインドする
指先や手首の動き、手を紙面上に置くといったことをイメージさせやすい擬態語を使って、お子様にアプローチします。
たとえば、小さい形の中を塗る課題であれば、「こちょこちょこちょ」「くりくりくりくり」などの声かけをします。
また、手を紙面に置くリマインドとしては、
「手はぺったんだよ」
「手はぺったんで書いてください」
「手は赤(カード)だよ」
などと言いながら、手本を見せたり補助をしたりしながら、くり返し働きかけます。
擬態語を使うことにより、子どもにとって端的で分りやすい約束事のリマインドができます。
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