自閉症について知ろう! 内山登紀夫先生【専門家インタビュー】

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こんにちは、55レッスンの生田です。
近年、インターネットや書籍・セミナーなど、自閉症をはじめとした発達障害についての情報を得る手段が格段に増えてきました。

そんな中、昨年2019年8月にDVD『自閉症とともに 自閉症の理解と支援』が販売されました。

こちらは一般社団法人日本自閉症協会から出版され、厚生労働省の推薦を受けています。

今回、市川宏伸先生とともにDVDを監修された内山登紀夫先生に、本作の魅力を伺いました。

『自閉症とともに 自閉症の理解と支援』について

監修

一般社団法人 日本自閉症協会
ノースカロライナ大学教授 ゲーリー・メジボフ
日本自閉症協会会長 市川宏伸
大正大学教授・横浜発達クリニック院長・よこはま発達相談室代表理事 内山登紀夫

監修・指導

横浜国立大学教育学部附属特別支援学校校長 渡辺匡隆
自閉症eサービス代表 中山清司
小児療育相談センター 幸田 栄
横浜市東部地域療育センター 安倍陽子
横浜やまびこの里相談事業部部長 志賀利一
川崎医療福祉大学准教授 諏訪利明

メニュー
第1巻 自閉症とともに生きる (本編48分)
1.幸せな生活を送るために
2.まわりを笑顔に
3.しあわせの笑顔
4.毎日がHappy
5.なにげない日常
6.安心と自信と
7.一人暮らしをめざして
8.おだやかな一人暮らし
9.幼児の活動
10.グループホームの生活
第2巻 自閉症の人を理解する (本編28分)
1.学習スタイルを理解すること
2.学習スタイル
3.見て理解する
4.細部に注目
5.見通し
6.相手の気持ち
7.感覚の違い
8.好むこと
第3巻 自閉症の人を支援する (本編38分)
1.支援に大切な3つのこと
2.アセスメント
3.環境を整える
4.過ごす場所
5.視覚的に分かる
6.見通しが持てる
7.ワークシステム
8.教師の取り組み

(参考にしたサイト)
株式会社東京サウンド・プロダクションホームページ

購入方法

DVDの詳細や購入は日本自閉症協会のホームページをご覧ください。

▼日本自閉症協会
https://www.autism.or.jp/

DVD監修 内山先生 特別インタビュー

四谷学院
本作を企画されたきっかけについて教えてください。

内山先生
最近では、ネットなどで手軽に情報を得られるようになりましたが、専門家から見ると、誤った情報というのもあったりするんですよね。
なので、自閉症について知りたいという人に正しい知識を身に付けてもらうために、本作を作ろうと立ち上がりました。
四谷学院
この作品はどんな方におすすめでしょうか?
内山先生
自閉症の支援者・当事者のご家族・当事者の方、様々な立場があるかと思いますが、支援についてだけでなく日常生活についても取り上げているので、それぞれ得られることがあると思います。
特に、支援を行う場面でうまくいかないと悩んでいる方には、ぜひ見てほしいですね。
四谷学院
本作の見どころを教えてください。
内山先生
まずは、自閉症の当事者の方々のインタビューです。幼児期~成人期まで発達段階によっても知的レベルによっても課題はさまざまですし、男性・女性ならではの悩みもあります。小さい子なら療育、高校生以上なら就労支援や大学生活について…というように、なるべく偏りの出ないようテーマを吟味し、網羅できるようにしました。なので、自分が今気になるところだけピックアップして見ても良いと思います。
また、専門家の解説つきなので、自閉症の特性や支援について「不思議と思っていた行動にはこんな理由があったのか」「こう対応すればいいのか」と知ることができます。

四谷学院
本作を通して、どんなことを感じ取ってほしいですか?
内山先生
自閉症のある方たちは、こちらが安心できる環境を設定して接し方を工夫することで、楽しく一緒に共存できるんですよね。
ただ、どんな障害か知らないと、お互いうまくいかない。正しく障害の特性を理解することで、楽しく一緒に過ごせるようになりませんか?というのが、本作のコンセプトです。
一番伝えたいのは、自閉症の特性を知ることでお互いHappyになるのだ、ということです。
四谷学院
本作を見てみて、さらに自閉症について知りたいと思った方に、おすすめの勉強法は
ありますか?
内山先生
一般の方向け・専門家向けそれぞれ色々な本が出ているので、そうした書籍で知識を深めていくのも良いと思います。!
<内山先生の著作からオススメ(一般の方向け)>
『ふしぎだね!? 新版 自閉症のおともだち 』 ミネルヴァ書房
『大人の発達障害ってそういうことだったのか 』医学書院
四谷学院
最後に、自閉症支援において大切なことは何でしょうか?


内山先生
本人が安心できる環境をつくってあげることです。自閉症は認知の障害なので、周囲のことがよくわからなかったり、感覚過敏で辛い思いをしていたりします。そうした中で常に努力をしている彼らなので、「どういう環境設定をして、どう接すれば安心できるのか?」という視点を持つことが一番大切だと思っています。

ありがとうございました。自閉症について正しく知ることが、支援の第一歩ですね。

内山先生プロフィール

よこはま発達クリニック院長、発達精神医学・心理学研究会代表理事、大正大学臨床 心理学科教授、福島大学子と゛ものメンタルヘルス支援事業推進室客員教授、福島県 立医大会津医療センター特任教授、福島県こころのケアセンター顧問

参考にしたサイト

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