こんにちは、55レッスンの生田です。
もうすぐ節分ですね。
節分といえば2月3日、ですが今年はなんと124年ぶりに2月2日なんですって。
知ってましたか?
昨年から大ヒットを記録している「鬼滅の刃」の影響もあり、今年の節分はいつも以上に盛り上がりを見せるかもしれませんね(!?)
さて、鬼滅といえば、「全集中の呼吸」ですが、過集中という言葉を聞いたことはありますか?
今回は、全集中と似ているようでちょっと違う過集中について書いていきます。
目次
先に「鬼滅の刃」で話題の「全集中」について、復習しておきましょう。
全集中の呼吸とは、剣士たちが人間の持つ能力を遥かに上回る鬼と戦うために、肺いっぱいに空気を吸い込むことで血液中の酸素濃度を高め、体中の血液の流れと心臓の鼓動を速くすることで、身体能力を瞬間的に高める呼吸のことです。
目的を持って、意図的に呼吸をコントロールして全神経を集中させること、と言えるでしょう。
(あくまで一個人の解釈なので、鬼滅にお詳しい方はどうぞお手柔らかにお願いいたします。)
一方、過集中とは、自分では気が付かないうちに何かに没頭する状態のことを言います。
「全集中」のイメージを持っていると、「過集中」もいいことではないか?と思われるかもしれませんが、意図的に集中力を高めるのか、無意識に集中しすぎてしまうのかという点で大きな違いがあります。
たとえば、
・動画を見始めると、周りの声が耳に入らなくなり、途中でやめられない
・問題集を解きだすと、最後まで終わらせないと気が済まない
といったことがあります。
過集中と発達障害全集中の呼吸は、「ここで使ったらこれくらい疲れるだろう」、「あとひと息で鬼を倒せそうだから、今使うしかない」と、基本的には“見通し”を持って使うものと言えるでしょう。
ですが、過集中になってしまうお子さんは、“見通し”のないまま一つのことに集中してしまうので、生活や他の活動に支障が出てしまう場合があります。
過集中は、ADHDや自閉症スペクトラムといった発達障害のある場合に見られることがありますが、過集中になりやすい理由としては、切り替えが苦手、こだわりが強い、といった障害特性が関係しています。
過集中になると、体や心に様々な影響が表れます。
場合によっては、どっと疲れが出て休息が必要になったり、食事や睡眠といった生活リズムが崩れて不健康になったりと、日常生活に支障をきたしてしまうこともあります。
1日のスケジュールを見直しましょう。
やること自体が少ないと、暇な時間が生まれやすく、好きなことに過集中しやすい状態を作ってしまいます。
お手伝いをする、体を動かす、勉強をするといった活動をスケジュールに盛り込んでメリハリをつけると、過集中になる前にリフレッシュすることができます。
活動の始めと終わりを明確にしておくこともポイントです。「○分ゲームをしたら、おしまい」
「動画を1本見終えたら、~する」
というように、あらかじめ約束をしておきます。(1)のスケジュールに関連しますね。
声かけをするだけでは、あまり耳に入らないケースもあります。タイマーなどの方がスムーズに気持ちを切り替えやすい場合もあるので、タイマーとゲーム機やタブレット・スマートフォンをセットにして渡すのもいいでしょう。
(3)興味の幅を広げる興味を持てることが少ないと、一つのことに過集中しやすくなってしまいます。
植物を育ててみる、一緒に料理をしてみる、いつもと違う道を散歩してみる、ワークショップに参加してみるなど、生活体験を増やすことで、興味の幅を広げていけるようにしましょう。
1つのことにぐっと集中するということは、いい面もありますが、気を付けるべき面もあります。
集中力を自分でコントロールすることが難しいお子さんには、
(2)活動の始めと終わりを明確にする
(3)興味の幅を広げる
この3つのポイントを押さえて支援を行っていけるといいでしょう。
発達障害児支援士資格認定講座では、発達障害の特性を理解するとともに、事例を通して具体的な支援方法を学ぶことができます。
子どもにかかわるお仕事をされている方や、これから目指す方が、身につけておきたいスキルばかりです。
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このブログは、四谷学院「発達支援チーム」が書いています。
10年以上にわたり、発達障害のある子どもたちとご家庭を支援。さらに、支援者・理解者を増やしていくべく、発達障害児支援士・ライフスキルトレーナー資格など、人材育成にも尽力しています。
支援してきたご家庭は6,500以上。 発達障害児支援士は2,000人を超えました。ご家庭から支援施設まで、また初学者からベテランまで幅広く、支援に関わる方々のための教材作成や指導ノウハウをお伝えしています。
このブログでは、発達障害のあるお子様をはじめ保護者の方やご家族、支援者の方が笑顔で毎日を過ごせるよう、療育・発達支援のヒントを発信していきます。
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