こんにちは、四谷学院55レッスンの生田です。
延々と走り回るお子様に困っていると、お母様からご相談をいただきました。
ほかの遊びにも興味を持ってくれない・・・
外出すると危険だし、親も疲れる。
こんな状況です。
付き添うお母様は大変ですよね。
道路でもスーパーマーケットやホームセンターでも、走り回るお子様はよく見かけますが、これは実は子どもが刺激を求める遊びなんです。
今回は、子どもが走り回る理由と対策についてお話しします。
子どもは刺激を求めている
お子様が好きな遊びには、脳が必要としている刺激があると言われています。
今回いただいたご質問で、延々と走り回っているということから、お子様は「前庭感覚の刺激を求めているのかもしれない」と感じました。
前庭感覚とは?
前庭感覚とは、平衡感覚とも呼ばれており、簡単に言うと重力や加速の刺激を受ける感覚です。
前庭感覚の刺激を求めるお子様は、絶えず走ったり動き回ったり、高い所からのジャンプ、階段の上り下りなどを好んだりすると言われています。
こういった重力や加速をより強く感じる活動をすることで、自分に必要な刺激を取り入れているようです。
前庭感覚の受容がスムーズになると、視線を合わせるなどの目の動き、言語情報の処理などが発達して、情緒が安定すると言われています。
どんな遊びが適切か?
前庭感覚の刺激を求めているお子様の場合は、ご家庭ではトランポリンやバランスボール、外遊びではアスレチックやすべり台、タイヤブランコなどの大型遊具、自転車、キックボードで遊ぶなど、体をダイナミックに動かす遊びをするといいとされています。
必要な刺激を取り入れることで、前庭感覚が刺激されて、感覚の統合につながります。
ほかの遊びに興味を持たせるには?
室内で充分に前庭覚を刺激する遊びを取り入れていき、お子様の刺激を満たしておきましょう。
いざ外に出た時に、ある程度刺激が満たされている場合は、ほかの遊びを受け入れやすくなります。
たとえば、ご家庭では、トランポリン、バランスボールの他にも、踏み台を並べて歩かせたり、布団の上を転がるような遊びをしたり、回転する椅子に座って回したりなど、「重力と加速」をより強く感じるような遊びをさせてみるといいかと思います。
室内での遊びを工夫することで、何時間でも走り回ることを減らしていけるといいですね。
前庭覚の問題は、固有感覚や触覚も関わっている場合が多いため、判断が難しいところではあります。
もしお子様に当てはまると感じる部分があれば、療育センター等でも詳しくご相談くださいね。
まずはお気軽に資料をご請求ください。個別相談会も実施しています。
このブログは、四谷学院「発達支援チーム」が書いています。
10年以上にわたり、発達障害のある子どもたちとご家庭を支援。さらに、支援者・理解者を増やしていくべく、発達障害児支援士・ライフスキルトレーナー資格など、人材育成にも尽力しています。
支援してきたご家庭は6,500以上。 発達障害児支援士は2,000人を超えました。ご家庭から支援施設まで、また初学者からベテランまで幅広く、支援に関わる方々のための教材作成や指導ノウハウをお伝えしています。
このブログでは、発達障害のあるお子様をはじめ保護者の方やご家族、支援者の方が笑顔で毎日を過ごせるよう、療育・発達支援のヒントを発信していきます。
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