子どもはなぜ走り回るのか?その理由と対応方法
公開日:2018/05/02
最終更新日:2020/04/13
こんにちは、四谷学院55レッスンの生田です。
延々と走り回るお子様に困っていると、お母様からご相談をいただきました。
ほかの遊びにも興味を持ってくれない・・・
外出すると危険だし、親も疲れる。
こんな状況です。
付き添うお母様は大変ですよね。
道路でもスーパーマーケットやホームセンターでも、走り回るお子様はよく見かけますが、これは実は子どもが刺激を求める遊びなんです。
今回は、子どもが走り回る理由と対策についてお話しします。
子どもは刺激を求めている
お子様が好きな遊びには、脳が必要としている刺激があると言われています。
今回いただいたご質問で、延々と走り回っているということから、お子様は「前庭感覚の刺激を求めているのかもしれない」と感じました。
前庭感覚とは?
前庭感覚とは、平衡感覚とも呼ばれており、簡単に言うと重力や加速の刺激を受ける感覚です。
前庭感覚の刺激を求めるお子様は、絶えず走ったり動き回ったり、高い所からのジャンプ、階段の上り下りなどを好んだりすると言われています。
こういった重力や加速をより強く感じる活動をすることで、自分に必要な刺激を取り入れているようです。
前庭感覚の受容がスムーズになると、視線を合わせるなどの目の動き、言語情報の処理などが発達して、情緒が安定すると言われています。
どんな遊びが適切か?
前庭感覚の刺激を求めているお子様の場合は、ご家庭ではトランポリンやバランスボール、外遊びではアスレチックやすべり台、タイヤブランコなどの大型遊具、自転車、キックボードで遊ぶなど、体をダイナミックに動かす遊びをするといいとされています。
必要な刺激を取り入れることで、前庭感覚が刺激されて、感覚の統合につながります。
ほかの遊びに興味を持たせるには?
室内で充分に前庭覚を刺激する遊びを取り入れていき、お子様の刺激を満たしておきましょう。
いざ外に出た時に、ある程度刺激が満たされている場合は、ほかの遊びを受け入れやすくなります。
たとえば、ご家庭では、トランポリン、バランスボールの他にも、踏み台を並べて歩かせたり、布団の上を転がるような遊びをしたり、回転する椅子に座って回したりなど、「重力と加速」をより強く感じるような遊びをさせてみるといいかと思います。
室内での遊びを工夫することで、何時間でも走り回ることを減らしていけるといいですね。
前庭覚の問題は、固有感覚や触覚も関わっている場合が多いため、判断が難しいところではあります。
もしお子様に当てはまると感じる部分があれば、療育センター等でも詳しくご相談くださいね。
詳しくはホームページをご覧ください。無料で資料をお届けいたします。
このブログは、四谷学院55レッスンのスタッフが書いています。
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