【発達支援】教科書や指導書通りにやってみてもうまくいかない…そんな時には?

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こんにちは、55レッスンの生田です。

ご家庭でも、園・学校でも、発達支援の場において
「教科書や指導書通りにやってみてもうまくいかない」
ということは珍しくありません。
とはいえ、ドンピシャにはまり、うまくいくことも確かにあります(ものすごくうれしいです)。

今回は、「うまくいかないとき」の対応法と、「うまくいったとき」の事後対応の2点についてお話してみます。

うまくいかないときは

まず・・・
一つの答えに執着していませんか?

答えはいくつもあるはずなのに、1つの答えに執着してして「できるまでやる」という発想になってしまいがちです。
特に一生懸命に取り組んでいる方が、一生懸命になるあまりに視野が狭くなりがちです。

「ちゃんと書いてある通りに、やってみたのに」
「アドバイスと同じようにしているのに」

そうですね・・・
うまくいかないことも、あると思います。

では、次にどんな方法が考えられそうですか?
自分に聞いてみましょう。

「できなかった」「だめだった」「失敗した」と思った時に、そこから先に進めないのであればもったいないです。「いい経験をした」と思い、「そうか、この方法はこの場合は通用しないんだな、よしわかった!」と、ほかの方法、ほかの答えを探してみましょう。

色々考えて、新しい方法や別のやり方を探していくのが「指導する」ということです。
そして、こうした試行錯誤も含めて教育と言えるかもしれません。
色々試す中で、そのお子様にあった方法がきっと見つかります。探す中で苦しくなったら「方法も答えも、1つではない」ということを思い出してほしいと思います。

指導者の視野を広げることの重要性

例えば、A君にうまくいった方法でも、B君には今一つ響かなかったりします。
その逆もあります。A君でうまくいかなかった方法が、B君にはしっくりいくこともあるんです。
さらに、同じA君に対しても、昨日はこれでうまくできたけど、今日はうまくできないこともあります。

指導者は、常に「どんな方法がいいかな?」という発想が求められます。
つまり、手持ちのカードを増やしていくことが重要です。

広い視野を持つ
引き出しを増やす
多面的なアプローチをする
経験を増やす  などなど

色々な言い方があると思いますが、つまりは方法は1つではないということです。
だから、色々な方法を知っていることがポイントになってきます。

「A君にうまくいった方法なんだから、B君でうまくいかないのはおかしい・・・」
いいえ、そんなことはありません。当たり前のことです。

指導者が柔軟さを欠いてしまうと、お子様もそして指導者自身もつらくなってしまいます。ここで、切り替えて「ほかにうまくいきそうな方法は何だろうか?」と思い直すことが、前に進むための第一歩になります。

新しい方法の探し方

そうはいっても、なかなか視野が広がらないし、経験を積むのも難しい。

そうした方にオススメなのが「発達障害児支援士資格認定講座」です。
実際に受講してみて、私自身、自分の選択肢がさらに増えたことを実感できました。「ああ、そうだった!」と今一度、自分の姿勢を見直し、確認する機会にもなりました。

何よりも「どんどん新しい接し方を発明しなきゃ!」という使命感が!笑

ネットや雑誌に載っている経験談も役立つのですが、「知っている」だけでは、それはしょせんは借り物です。ある指導者、ある保護者の1つのアイデアにすぎません。どうしてそういうアイデアが出たのか?なぜその子にはしっくりいったのか、というところまでは、なかなか読み解けませんし、言葉で説明するのは難しいですよね。

「発達障害児支援士」の講座で学んだ時、個々の具体的な事例や原則的な考えを結び付けて「体系的」に学び直せたことで、「私自身の根本的な発想を豊かにする」という点で、自分の成長につながったように感じます。

「発達障害児支援士資格認定講座」に興味を持たれた方は、ホームページで詳しくご覧くださいね。

うまくいったときも

指導がうまくいったときには、そのままスルーしがちではないでしょうか?
ココでちょっとだけ立ち止まって、「なぜうまくいったか」という「振り返り」をすることをお勧めします。

振り返りをすることで、言語化することができ、再現性が高まります。
さらに、ほかのケースで応用する発想の種になります。

例えばこんなケースです。

「サッカーが好きなA君に対して、サッカー用語を使って指導したら成功した」

この経験をした先輩から、あなたがアドバイスをもらうとしましょう。
どのアドバイスが一番「使えそう」ですか?

(1)A君にはサッカーを絡めると、話を聴いてくれやすいよ

(2)好きなことにからめると、話を聴いてくれやすいよ

(3)興味を持っていることに関連付けて指導するといいよ

(1)のアドバイスは、A君にしか応用できませんね。
もしも、(2)まで深めることができれば、A君以外の子どもたちに対する指導のヒントになります。
あるいは、(3)だと、好きなものだけでなく嫌いなものと絡めることで指導することもあるかもしれません。

うまくいかない時は、どうしたらいいかなと色々考え、うまくいった時には考えない、という方が多いのです。でも、うまくいったケースは「ヒント」の宝庫です。
5分でも10分でも時間を作って、振り返りをしてみましょう。「反省会」ではなくて「成功報告会」ですから、指導者や保護者としても楽しいものです。ぜひ試してみてくださいね。

100個の正解

繰り返しになりますが、正解も、方法も、ただ1つに決まっているわけではありません。
たとえば「定型発達」というのは、1つの正解にすぎません。ほかにもたくさんの正解があります。

「発想の種」を大切に育てることができると、たくさんの正解を子どもたちに示してあげられるようになります。
これを目指すことが、指導者としての成長につながっていくのではないでしょうか。
私は100個の正解を持てる指導者を目指したいと思っています。

大切なことは?

最後に・・・ついつい、一問一答のような正解を探しがち。
私たちが求めるのは
「子どもたちが笑顔でいられること」
だと思います。

そのためにも、私たち指導者、保護者が笑顔でいられるようにがんばりましょう!

四谷学院では発達支援の通信講座を開講しています。
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