こんにちは、四谷学院の生田です。
満3歳から満4歳になるまでの子どもが受ける3歳児健康診査(3歳児健診)は、子どもの成長を知るよい機会になります。また、医師や保健師、管理栄養士といった専門家と話ができる機会でもあります。日ごろの子育てにおける心配事、気になることがあれば、積極的に活用したいものですね。
今回は、3歳児健康診査の概要のほか、当日の様子ついてもご紹介します。
保護者はもちろん、発達障害児支援士をはじめとするお子様と関わる全ての方にお役立ていただければと思います。
3歳児健康診査(3歳児健診)とは
3歳児健康診査とは、「母子保健法」に基づいて各市区町村が実施する、満3歳を超え満4歳に達しないすべての幼児を対象にした健康診査事業です。
第12条 市町村は、次に掲げる者に対し、厚生労働省令の定めるところにより、健康診査を行わなければならない。
1 満1歳6か月を超え満2歳に達しない幼児
2 満3歳を超え満4歳に達しない幼児
第13条 前条の健康診査のほか、市町村は、必要に応じ、妊産婦又は乳児若しくは幼児に対して、健康診査を行い、又は健康診査を受けること
を勧奨しなければならない。母子保健法
健診内容
② 栄養状態
③ 脊柱及び胸郭の疾病及び異常の有無
④ 皮膚の疾病の有無
⑤ 眼の疾病及び異常の有無
⑥ 耳、鼻及び咽頭の疾病及び異常の有無
⑦ 歯及び口腔の疾病及び異常の有無
⑧ 四肢運動障害の有無
⑨ 精神発達の状況
⑩ 言語障害の有無
⑪ 予防接種の実施状況
⑫ 育児上問題となる事項
⑬ その他の疾病及び異常の有無
「母子保健関連施策」より
「1歳6か月児健診(1歳半健診)」の内容と比べてみると
⑤ 眼の疾病及び異常の有無
⑥ 耳、鼻及び咽頭の疾病及び異常の有無
が新たに加わります。
幼児期の中でも心身ともに急速に発育発達する時期です。さらに、自我の芽生えが見え始め、保育園や幼稚園などにおいても社会性も備わってきます。
健診では、体の健康だけでなく心も健やかに育っているか、そして保護者も含めて健やかに育てる環境にあるかどうかを確認する場でもあるでしょう。
具体的には、以下のようなことが行われます。
実施場所
3歳児健康診査は、お住まいの地域にある保健福祉センター、保健所、こども支援センター等で実施されます。
保護者に聞きました!
費用
3歳児健康診査は、無料で受けることができます。
当日の持ち物
自治体によって、指定が異なることがありますが、主な持ち物は以下の通りです。
・3歳児健康診査質問票(アンケート、問診票)
・歯ブラシ
・尿(尿検査)
・健康保険証
3歳児健診では、事前に家で視力検査と聴力検査をやって、その結果シート(目と耳のアンケート)を持って行きます。
また、尿検査は「なるべく起床してすぐの尿」と注意書きがあるため苦戦される方も多いようです。
衣類着脱時や歯科健診時用に、バスタオル等の敷きものが指定されることもあります。
3歳児健康診査は「集団健診」が一般です。(コロナ感染症対策のため、少人数制・完全予約制などの措置がされている場合もあります。)
待ち時間が長くなることも考えられるので、お子さんのおもちゃや絵本など、静かに遊べるものも持参するとよいでしょう。
保護者に聞きました!
オムツが外れてないから、子供がイヤがった、など理由はそのあたりみたいでした。
発達検査
「精神発達の状況」の確認として、言語能力・認知能力・社会性の発達を確認します。
たとえば、自分の名前を言う、大小・長短・色の区別、言葉のやりとり(会話)などが、医師や保健師などによって行われます。
保護者に聞きました!
ちゃんと答えられず会話の途中で逃げ出してしまったので、心配になって相談させてもらいました。
3歳児健診って何やるの?発達検査って?乳幼児健康診査の概要~まとめ
3歳児健診は、さまざまな病気や障害等の早期発見、早期治療のためにも、たいへん重要です。
3歳くらいになると、何事もスムーズにできてしまうお子さんと、なかなかうまくできないお子さんの差がはっきり分かるようになってきます。
特に発達検査については、「できなかったこと」を気にして色々調べる保護者の方も多いだろうなと思いますが、子どもの育ちには個人差があるのは当然のことです。
焦らず、長い目で見て、お子様にとって今ベストの関わり方をしていきましょう。
このブログは、四谷学院「発達支援チーム」が書いています。
10年以上にわたり、発達障害のある子どもたちとご家庭を支援。さらに、支援者・理解者を増やしていくべく、発達障害児支援士・ライフスキルトレーナー資格など、人材育成にも尽力しています。
支援してきたご家庭は6,500以上。 発達障害児支援士は2,000人を超えました。ご家庭から支援施設まで、また初学者からベテランまで幅広く、支援に関わる方々のための教材作成や指導ノウハウをお伝えしています。
このブログでは、発達障害のあるお子様をはじめ保護者の方やご家族、支援者の方が笑顔で毎日を過ごせるよう、療育・発達支援のヒントを発信していきます。
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