こんにちは、55レッスンの生田です。
保育園や学校では、季節の行事やイベントと「製作活動」は切り離せない活動です。
製作活動を指導しサポートする中で「こんなのが作れるようになったんだ!」とお子さんの成長を感じられることもあるでしょう。
一方で、製作活動には、切る・貼る・塗る・折るといった手指の細かい動きが必要不可欠です。
それゆえに、発達障害のあるお子さんの場合、思うようにできずにやる気をなくしてしまい、工作自体を好まなくなってしまう子も少なくありません。
そこで今回の記事では、お子さんに「作ること」や「表現すること」を楽しんでもらうために、支援者として知っておいてほしい2つのポイントをお話していきます。
ぜひ、園や学校での製作遊びの参考にしてみてくださいね。
動画はこちらをどうぞ!👇
発達の順番を知る
人のからだは、中心に近いところから、外側に向けて発達していくと言われています。
たとえば、小さな赤ちゃんは、当然ですがいきなり三本指で箸を使うことはできません。
まずはスプーンやフォークをゲンコツで握り、やがて手首を返してスプーンやフォークを使えるようになり、そして指の一本ずつを思い通りに動かせるようになって、初めてお箸を使う段階に到達します。
腕全体、ひじから下、手首から先、そして指先だけ、という順に発達が進んでいることが分かりますよね。
この発達の「順番」は、基本的にはどのお子さんも同じです。
発達のスピードには個人差はあっても、どのように発達していくかは皆一様なのです。
ですから、たとえばお絵描きが苦手なお子さんにひたすら描く練習を促したからといって、必ずしも上達するとは限りません。お子さんがお絵かきできる段階までまだ発達が進んでいない可能性もあるからです。
肘の動きはコントロールできているか?
そもそも、姿勢は崩れていないか?
このように、大人はお子さんの「苦手」に対して、単に「お絵描きが苦手」と一括りにするのではなく、どの段階でつまずいているかを見極めることが大切になります。
発達の階段を一歩ずつ上っていった先に「お絵描き」という総合的なスキルがある、ということを大人はよく認識しておく必要があると言えるでしょう。
得意・不得意を細分化する
さて、お子さんの製作スキルは、いまお話したように、苦手を「一括り」にしているうちは身につきません。つまり、お子さんのできること、できないことを細分化する必要があるというこです。
保育園や幼稚園での製作活動には、次のようなスキルが求められます。
・面を塗る
・ハサミで切る
・手でちぎる
・糊を塗る
・組み立てる
・イメージを膨らませる
・見た通りに写す
・お手本通りに作業する
園の先生方は、これらのスキルを組み合わせ、年少さんなら年少さんが、年中さんなら年中さんが、楽しく取り組めるような製作遊びを工夫されていることでしょう。難しすぎても簡単すぎても子どもたちのやる気を引き出すことはできませんから、大人の側も腕の見せ所ですね。
一方で、製作活動が苦手なお子さんは、これらのスキルのどれかに難しさを感じている可能性があります。
糊のベタベタした手触りが苦手
ハサミの刃を開いたり閉じたりする操作が苦手
折り紙を見本通りに折るイメージができない
見た通りに写すのは得意だが想像を膨らませるのが苦手
などなど、苦手なことはお子さんによってそれぞれです。
ですから、大人はただやみくもにサポートするのではなく、まずはお子さんがどのスキルを得意としているか、あるいは苦手としているかをよく見極める必要があります。
得意なスキルはますます伸ばしていけるといいですし、苦手なことも代わりにやってあげるのではなく、お子さんの発達段階を踏まえた上で「どうやったらできるようになるか?」を考えてサポートすることで、どの子も楽しく製作活動に取り組めるようになることが期待できますよ。
発達障害児支援士を目指しませんか?
お子さんの発達を無理なく促しながら手指を動かす力を高め、自然と製作活動を楽しめるようになるサポートをする……
と、言葉にすればひとことですが、いざ実行するとなるとどうすればよいのか迷われることもあるかと思います。
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・文房具をうまく使えない子へのアプローチ
・集団の場での製作遊びの指導の仕方
このように、たくさんの支援のヒントが見つかることと思います。
講座について、詳しくはHPをご覧くださいね。
お子さんの素晴らしい可能性がさらに大きく花開くよう心から応援しています!
このブログは、四谷学院「発達支援チーム」が書いています。
10年以上にわたり、発達障害のある子どもたちとご家庭を支援。さらに、支援者・理解者を増やしていくべく、発達障害児支援士・ライフスキルトレーナー資格など、人材育成にも尽力しています。
支援してきたご家庭は6,500以上。 発達障害児支援士は2,000人を超えました。ご家庭から支援施設まで、また初学者からベテランまで幅広く、支援に関わる方々のための教材作成や指導ノウハウをお伝えしています。
このブログでは、発達障害のあるお子様をはじめ保護者の方やご家族、支援者の方が笑顔で毎日を過ごせるよう、療育・発達支援のヒントを発信していきます。
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