勉強の落とし穴!学習効率を落とす教材や環境。よいテキスト、よい動画とは?

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こんにちは、四谷学院の発達障害児支援士、発田です。

今日は、学習効率を落とす教材や環境について考えていきます。
発達支援について学ぶ方、そしてお子様の学習をサポートする保護者の方、両方の参考にしていただけると嬉しいです。

集中できる環境づくり

集中できる環境というのはとても大切ですね。
特に子どもは集中力を維持するのが難しいものです。大人であれば1時間ほどのセミナーであれば、間に1回5分休憩があれば、ある程度の集中力は維持できるでしょう。

子どもとなるとそうもいきません。幼いお子さんであれば、5分じっとしているだけでも「えらい!」とほめてあげてくださいね。

「環境」に含まれるもの

環境づくりと言われたときに、ぱっと思いつくものは、目に見えるもの、そして耳に聞こえるものではないでしょうか?

・落ち着けるスペース
・静かな部屋
・適度な明るさ
など

他にも広く捉えると、時間帯やタイミングなどもありますね。

・眠くない時間
・空腹でない時間
・機嫌がいいタイミング
・十分に遊んだ後
など

これらの環境を整えることで、学習の準備ができます。
大人となるとお仕事や家事、育児などでなかなか時間帯を調整するのは難しいかもしれませんが、これらは
習慣化することでクリアできることもあります。
たとえば「食事の前」とか「お風呂の前」とか、少しでいいので毎日同じ時間に勉強時間を決めると定着しやすくなります。
いつも同じタイミングで学習時間を確保することで、自然とスイッチが入る状況にしていきます。

「良い」教材とは何か?

次に、教材について考えてみます。
たとえば、テキストやワーク、ドリルが「良い」と言うとき、いったい何が「良い」のでしょうか?
良い教材とはどんな教材でしょうか?

・伝わりやすい(見やさ、読みやすさ、扱いやすさ)
・量が適当(多すぎない、区切りやすい)
・簡単すぎない、難しすぎない(難易度)

これらは全て「その人にとって」という条件が付きますね。
大人であれば自分で選ぶこともできますが、お子さんは自分で選びにくい部分もありますので、「今のお子さん」にぴったりにものを探してあげたいものです。

かわいい教材の落とし穴

お子さんの教材を選んであげる時に注意点があります。
大人が見て「かわいい!」「きっと子どもが喜ぶだろうな!」と思う教材の場合、それは「過剰な装飾」かもしれません。
大人にとっては気にならない程度であっても、子どもにとっては「過剰」になってしまうことがあるんです。

動画であれば、出てくるキャラクターの個性が強い(怖い)、話し方にくせがある、など。テキストやドリルであれば、文字の大きさがバラバラ、色がカラフル、イラストが多い、など。

こうした特徴が、学習にとって必ずしも良い方に影響するとは限りません。

実はこれは、大人にとっても同じことが言えます。
たとえば「先生の口癖が気になってないように集中できない」というのは想像できると思います。それと同じことが「過剰な装飾」によって無意識に起こっているかもしれません。

情報の取捨選択はストレスになる

想像してみましょう。
うるさい工事現場で友達とおしゃべりを楽しむのは難しいですよね。「余計な雑音」が入ってくるからです。
あるいは、黒板や黒板周りがごちゃごちゃした状態で板書を書き写すのは、すっきり整然とした状態で写すよりも大変でしょう。どこを書き写せばいいか見極めないといけないからです。

これらは極端な例ですが、特に子どもにとって過剰な情報の中から、必要な情報を選び取るというのは、大きなストレスになります。
簡単に言えば、気が散って勉強どころではなくなるんです。
もちろんお子さんだけでなく、大人にも当てはまります。「大丈夫」と思っていても無意識にストレスを受けているかもしれません。

具体的なものをあげてみましょう。

BGM

音楽を聴きながら、ラジオを聴きながら勉強する受験生もいますが、必ずしもこれは効率を上げるものではありません。
講義の動画などでもBGMが入っているものもありますが、お勧めしません。

声のトーン

声のトーンが高すぎる、低すぎるというのも、BGMと同じく人によっては気になるところです。
キャラクターなどが登場する場合には、特に過剰なパフォーマンスが含まれるようだと学習にはあまり向きません。

色彩

視覚情報も、ストレスになりえます。
学校の教科書などを見ても、最近はユニバーサルデザインを取り入れた配色になっていたりと、配慮がなされています。あまりカラフルであると、そこに気を奪われてしまうことがあります。

イラスト

色彩と同じく、視覚情報から本来伝えたいこと以外のことが強調されて伝わる場合があります。
楽しく勉強できるに越したことはありませんが、背景がうるさすぎる、可愛くデフォルメされすぎているなど、「過ぎる」のは望ましくありません。

「絵カード」などは、イラストと結びつけながら名詞などのことばを覚えていく教材です。イラスト自体がことばの理解の「手がかり」となるものです。選ぶ時には、特にこども目線に立った注意が必要でしょう。

学習者の声

子どもは大人以上に「教材」でやる気を左右されるのではないでしょうか?
教材を変えたことで、お子様の取り組み方が変わったというお声をご紹介します。

子どもが教材に興味持った!

(55レッスンB段階 N.Kさま 4歳7ヵ月)

55レッスンを始めてみると、言葉が増え、こちら側からの簡単な質問に答えられるようになってきただけでなく、教材で手先が鍛えられてきたため、折り紙、お絵かき、パズルなど手先を使う遊びも楽しんで遊ぶようになったのです。鉛筆の持ち方やクレヨンのにぎり方なども上手になってきました。
絵カードやプリントなど、子どもが好きそうな色使いでとてもわかりやすい絵なので、子どもがすぐに興味を持ち、やる気にさせてくれる教材です。
レッスンを催促してきます!

(55レッスンB段階 Y.Nさま 3歳5ヵ月)

視覚優位の為か、カードの絵、書いてある文字に興味があり、教材の受け入れがよかったです。そのため、自ら机とイスをセッティングし、勉強を催促するまでになり、勉強中はイスから立ち上がる事がなくなりました。始めて1ヵ月ですが、息子がこの教材を気に入ってくれて自ら勉強したい気持ちが出てきたことに驚きました。
ほかの教材ではうまくいかなかったのに!

(55レッスンC段階 Y.Nさま 6歳11ヵ月)

実際に使ってみて良かったのは、課題の出題意図がシンプルかつ明確で本人にわかりやすかったことです。他の教材だと、1つの出題で2~3工程が必要だったりして、本人が何をやるのか飲み込めずに困ってしまうことがありました。ひらがなの読み書きも一般のドリルとは違って効果的に学習できたので、この1年で読み書きがかなり上達しました。プリントの他にもシールやカードがあるので飽きることなく取り組めるのも良い点です。
55レッスンならかんしゃくを起こさない!

(55レッスンC段階 N.Kさま 6歳1ヵ月アメリカ)

55レッスンは学習障害を持つ子どもへの配慮が本当に素晴らしい教材だと思います。大手の教材をいくつか使ってみたのですが、プリントに描いてあるキャラクターが気になったり、課題が複雑で何をすれば良いかわからずイライラして、すぐにかんしゃくを起こしていました。でも55レッスンなら「一つのプリントに一つの課題」というのが徹底されているので子どもにとってわかりやすいんです。5ヵ月経った今では、自分から「study time!」と言って楽しそうに取り組み、机に向かうことが習慣になっているのが嬉しいです。

勉強の落とし穴!学習効率を落とすテキスト・動画とは?~まとめ~

学習効率を落とす教材や環境について考えてきました。

「凝った動画だから、良い教材だ」
「かわいい教材は、子どもも勉強しやすい」

こうした思い込みが、もしかしたら学習効果を下げてしまっているかもしれません。
「良い教材」という判断は難しいものです。お子さんにとって、そしてあなたにとって良い教材をぜひ見つけていただきたいと思います。

 四谷学院の教材は「学習者目線」に立って開発されています。 

療育55段階プログラム(55レッスン)は、
武蔵野東学園の長年の実践から「本当に効果のある」指導を反映した学習教材です。

発達障害児支援士資格認定講座、ライフスキルトレーナー認定講座も同じく、武蔵野東学園の編集協力の通信講座ですから、初めて発達支援を学ぶ支援者や保護者の方にとってもぴったりの講座です。

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