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すぐに席を立ちじっと座っていられない発達障害の子への支援

  公開日:2017/07/18
最終更新日:2019/07/02

※この記事は約5分で読めます。

こんにちは。四谷学院の療育通信講座ブログ担当necoです。
55レッスンを受講中の保護者からしばしば寄せられるご相談の一つが、
「学習に集中しない」
「じっと座っていられない」
といったもの。

こういったお子さんは、幼稚園や小学校など集団生活の場でも、先生のお話を落ち着いて聞けない、ふらふらと立ち歩いてしまうなどの様子を見せることが多いようです。
集中できない理由はいろいろと考えられますが、見過ごされがちなポイントが姿勢保持の難しさです。

そこで今回は、お子さんの姿勢に焦点を当てて集中力を高める支援を考えてみましょう。

まずは身体に合った椅子を

椅子に座る時の理想的な姿勢を改めて考えてみましょう。

・座面の奥まで座って
・床に足の裏をぴったりとつけて軽く踏みしめ
・背中をピンと伸ばす
・この時、腰、膝、足首の角度は90度になること

この姿勢が正しい座り方であり、この座り方ができる椅子が身体に合った椅子ということになります。
身体に合った椅子を使うだけで集中力がアップすることもあります(^ ^)ご家庭の椅子をぜひチェックしてみてくださいね。

もしサイズが合っていなかった場合は、椅子本体のサイズを調整するか、クッションや足置き台などで、お子さんの身体に合わせて整えてあげると良いでしょう。

すぐに姿勢が崩れてくる場合

椅子が身体のサイズに合っているにも関わらず、上に書いたような姿勢をとることが難しい、座っているうちに姿勢が崩れてくる、といった場合は、運動の力や、筋肉の適切な緊張状態を維持する力に苦手さがあるのかもしれません。

たとえば腹筋の力が弱いと、背筋をピンと伸ばすことは難しいですし、持久力がないと、良い姿勢も長持ちしません。

立ち上がる子どもたちの気持ちを考えてみよう

運動の力や筋肉の力に弱さのあるお子さんが椅子から離れてしまう時は、それまで静かに座っていて突然立ち上がるわけではありません。よく見つめていると、立ち上がるまでにさまざまな前触れがあるはずです。
座っているうちに何となくソワソワし始め、やがて、脚を組む、椅子の脚に自分の足をからめる、椅子の上に片膝を立てる、などなどのさまざまな動作が見え始め、椅子から立ち上がるのは最終段階です。
ソワソワした姿勢は、お行儀という面ではあまり好ましいものではないので、

大人はつい「じっとしなさい」「ちゃんと座りなさい」などとお小言が口にのぼりがちです。
ですが、お子さんの側からすると、ソワソワした動きはなんとか椅子に座っていようとする努力のあらわれなのかもしれません。大人は、そんなお子さんの気持ちを汲んであげたいですね。

練習は短時間から

椅子に座っていられる時間は人によってさまざまです。3分や5分で椅子から立ち上がりたくなってしまうお子さんが、学校の授業の数十分間を座り通すのは、おそらく不可能です。
最初はごく短時間から、椅子に座っている練習を行いましょう。

時間を把握する

まず、お子さんの様子をよく見つめて、どのくらいの時間なら座っていられるかを確認しましょう。

たとえば3分座っていられるお子さんなら、3分前後の練習を何度も繰り返し、

少しずつ練習時間を延ばしていきましょう。

椅子に座る練習に集中する

その3分間は、お子さんの好きな遊びや簡単な学習課題を行い、負担なく集中できるようにしてあげましょう。
難しい学習課題を行うと、椅子に座るために割くエネルギーが減ってしまいます。

集中が切れる前に声をかける

2分45秒くらいの時点で
「しっかり座っていて偉いね」
「よく頑張れているね」
などと声をかけ、頑張る気持ちを取り戻させてあげましょう。

少しだけ頑張ったところで止める

3分10秒~20秒くらいのところで練習を切り上げ、おおいに褒めてあげましょう。
これを繰り返して、座っていることに自信をつけさせてあげましょう。

休憩をデザインする

座る練習と同じくらい大切なのが、「休憩をデザインする」という考え方です。

私たち大人も、仕事中に、身じろぎもせずに座っているわけではありませんよね。トイレに立ったり、コーヒーを飲んだり、肩を回したり、ウーンと腕を伸ばしたり、、、いろいろな動作を行っているのではありませんか?(^ ^)
私たちは、休憩の瞬間を自分で作り出して、自分の身体が無理なく動かせるように自分でコントロールしているのです。

一方、子どもたちにとっては、自分で自分の休憩を作り出すことはなかなか難しい課題です。
授業中には勝手に部屋を出ることは許されませんし、席を立てばたちまち大人の叱責が飛んできます。そもそも休憩することの大切さに気付いていないことも多いのです。

ですから、大人が積極的に、子どもたちの休憩をデザインしてあげましょう。

おおっぴらにできる休憩の例

たとえば、家庭学習中ならば、課題の途中でこまめに休憩を挟みます。大人と一緒に身体を動かしたり、手遊びをしたりなど学習に向かう集中が途切れない程度の軽い運動をしましょう。

食事中ならば、食事に関するお手伝いをしてもらうと良いでしょう。わざと少し離れたところにティッシュを置いておき、必要な時に1枚ずつ取ってきてもらったり、ご家族のお茶を注いでもらったりなど、椅子から立ち上がる機会を何度か与えてあげます。

立ち上がれることがわかっていると、座ることを頑張ろうという気持ちにもなりやすいものです。

集団生活の中でも、先生のお手伝いやクラスの仕事をお願いすると良いでしょう。プリントを配る、提出物を回収する、教材教具を先生と一緒に取りに行くなど、状況に応じてさまざまなお仕事が見つけられるでしょう。

すぐに席を立ちじっと座っていられない子どもへの支援:まとめ

このような働きかけを続けることで、子どもたちは少しずつ座っていることに慣れてきます。
着席時間がすぐに劇的に伸びるわけではありませんが、大切なのは、席を立って叱られる体験ではなく、短時間でも座っていることを褒めてもらえる体験が増えることなのです。

これは大人にとっても子どもにとっても嬉しい変化です。お子さんの自己肯定感をはぐくみながら、楽しく練習を進めてみてくださいね。(^ ^)

なお、筋肉が弱いなどの背景がある場合は、筋肉を強化する練習も別途必要なこともあります。作業療法士など、専門家に相談してみてくださいね。
それでは、また!

55レッスンの通信指導では、「すぐに席を離れてしまう」などのお悩みにも担任の先生が個別にアドバイスいたします。
まずはお気軽に資料をご請求ください。受講前のご相談も受け付けています。

 

 

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