こんにちは。四谷学院の療育通信講座、ブログ担当のnecoです。
55レッスンでは、
「問題文を読むのが苦手」
「教科書の音読が苦手」
などのご相談をよくいただきます。
ところで、一言で「文章を読むのが苦手」といっても、その苦手さには2つの種類があることをご存知ですか。
今回は、この2種類の苦手さを考えてみましょう。
読みのプロセス
文章を読む過程は、大きく以下の2つに分けることができます。
2.文の内容を理解する
わたしたちが文章を読む時には、書かれた文字を、あ=a、い=i、といったように脳内で音に変換しています。
その音はいくつかにつながって、i・nu=犬、といったように、単語や文章としての意味を構成します。
読むことにつまずく、とは
「読めない」という出来事は、この2つのプロセスのどちらかにつまずきがあると起こります。
文字→音の変換につまずく場合
一文字ずつの読みがぎこちない場合は、長い文章を読むことに苦労するのは当然ですね。
この場合、一文字ずつ拾って音にすることだけでくたびれてしまい、意味や文章の内容を解釈するところまで進まないことが多いです。
内容の理解につまずく場合
文字から音への変換がうまくいっても、文章の意味を即座に解釈することは難しい場合があります。
文章を音読できることと、同時に内容を理解することとは、全く別の課題です。
たとえ文章をスラスラと読み上げることができるお子さんでも、その文章の内容を理解できているとは限りません。
どこにつまずいているかを見極めるには
ご本人にとって初めて見る文章を音読させてみましょう。
他のお友達と一緒に読むのではなく、一人だけで読み上げます。
音読した後に、内容についていくつか質問してみます。
読み方がたどたどしい、ぎこちない、読み間違いがある、といった様子が見られれば、文字→音の変換につまずいていると考えられます。
音読ができても質問に答えられなければ、内容の理解につまずいている段階であると考えられます。
お子さんがどちらでつまずいているかによって、必要な支援が異なります。
ぜひ、お子さんの様子を正しく見極めてみてくださいね。
それでは、また!
55レッスンは、お子さんの状況に合わせた学習サポートをご提案します詳しくはホームページをご覧ください。受講前のご相談窓口もございます。
このブログは、四谷学院「発達支援チーム」が書いています。
10年以上にわたり、発達障害のある子どもたちとご家庭を支援。さらに、支援者・理解者を増やしていくべく、発達障害児支援士・ライフスキルトレーナー資格など、人材育成にも尽力しています。
支援してきたご家庭は6,500以上。 発達障害児支援士は2,000人を超えました。ご家庭から支援施設まで、また初学者からベテランまで幅広く、支援に関わる方々のための教材作成や指導ノウハウをお伝えしています。
このブログでは、発達障害のあるお子様をはじめ保護者の方やご家族、支援者の方が笑顔で毎日を過ごせるよう、療育・発達支援のヒントを発信していきます。
コメント