こんにちは、四谷学院の発達障害児支援士の発田です。
ADHDのお子様には忘れ物が多いというケースがあります。
この記事では、学校の忘れ物やなくし物をなくすためのライフハック(生活上の工夫)をご紹介します。
目次
ADHDとは?
注意欠如・多動性障害。不注意、多動性、衝動性といった症状があります。
どれか目立つものがあったり、混合タイプだったりもします。
具体的には
・忘れ物や物をなくすことが多い
・落ち着きがない
・順番を待てない など
こんなことがあります。
特に小学生頃になると、「忘れ物が多い・なくし物が多い」という点が保護者の気になるところではないでしょうか。学校でも厳しく指導されるかもしれませんね。
忘れ物が多い理由
気が散りやすく、すぐに次にやるべき行動を忘れてしまう。
「プリントを保護者に渡す」ということを忘れてしまい、ランドセルに入れっぱなしにしてしまう。
明日の持ち物を準備することを忘れて、寝てしまう。
こうしたことが原因と考えられます。
忘れ物をなくすには?
ここでは4つの対策方法をご紹介します。これはほんの一部ですし、お子さまによってもっと効果的な方法もあるかもしれませんね。
まだ試していない方法があれば、ぜひやってみていただきたいと思います。
①持ち物リストをつくろう
リストは子ども本人と一緒に作ります。
忘れ物が多い理由を一緒に考えながら、
「ここに貼っておけば、いつでも見られるね」
「毎日、お風呂に入る前に揃えようね」
などルールを決めていきます。
一方的にリストを作って渡したり、自分でやらせようとしたりしても、なかなかうまくいかないことが多いので、特に最初のうちは保護者が一緒に取り組みましょう。
②置き場所を決めよう
学校から帰ったら、ランドセルはここに置く。
ランドセルの中身は全部出して、国語の教科書・ドリル・ノートはすべてセットにしてケースに入れる。
などなど、ものの置き場所を決めることで、抜け・漏れが少なくなります。
学校からもらったプリント類を出し忘れてしまう場合には、「プリントを出すトレー」を決めるとよいでしょう。最初のうちは毎日「プリントはもらった?」と確認します。
ランドセルの中に物をすべて出すことで、奥の方でプリントが丸まっていた…ということも防ぐことができます。
習慣化できれば、声掛けをしなくてももらったプリントをトレーに出せるようになるでしょう。
③なくし物にまずは気付く
なくし物が多い場合には「なくなったことに気付かない」ということが多くあります。まずは「あるかないか」をはっきり把握できるようにし、その上で紛失しないような工夫をしていくとよいでしょう。
えんぴつや消しゴムなどを、すぐに紛失してしまう場合には、②でも説明したように、それぞれしまう場所を決めましょう。必ずそこに入れることで「あるかないか」はっきりわかります。
④忘れ物がなければほめよう
「忘れ物をしたときだけ叱る」ということをしていませんか?
忘れ物をしないのが当たり前、と思ってしまうかもしれませんが、ADHDの子どもにとってとても負担が大きいことであることを心にとめておきましょう。忘れ物をしなかったときには、積極的にほめて子どものモチベーションをキープしましょう。
多動や注意欠如といった症状をただ押さえ込むようなスタンスでは、良い結果を生みません。
ですが、お子さん自身や保護者様が日常生活の中でちょっとした工夫をするだけで、改善する可能性があります。
注意ばかりにならないよう、忘れ物を防いで褒める機会を増やしていきましょう。
ADHDライフハック「忘れ物をなくすための4つの方法」まとめ
周りから見える子どもの問題と、子ども本人が感じている困難さは同じでないことの方が多いのです。親子という関係に留まらず、家庭と専門家、学校で連携を図りながら子どもの困りごとに寄り添っていきましょう。
忘れ物やなくし物は、すぐにはなくならないかもしれませんADHDの特性をよく理解し、むやみに叱りつけることをせずに、子どもが困らないように支援していきましょう。その中で、少しずつ忘れ物を減らしていきます。
いずれもオンライン完結講座、修了後には資格を取得することができます。詳しくはホームページでご覧ください。
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保育士や幼稚園教諭、施設の職員など発達支援に関わるお仕事をされていらっしゃる方向け。集団指導における子どもの支援に着目して発達障害児支援を学ぶ講座。
このブログは、四谷学院「発達支援チーム」が書いています。
10年以上にわたり、発達障害のある子どもたちとご家庭を支援。さらに、支援者・理解者を増やしていくべく、発達障害児支援士・ライフスキルトレーナー資格など、人材育成にも尽力しています。
支援してきたご家庭は6,500以上。 発達障害児支援士は2,000人を超えました。ご家庭から支援施設まで、また初学者からベテランまで幅広く、支援に関わる方々のための教材作成や指導ノウハウをお伝えしています。
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