こんにちは、四谷学院55レッスンの生田です。
保護者の方から、こういったご相談をいただくことが多くあります。
「えんぴつを正しくもてない」
「字を書くフォームが良くない」
確かに、えんぴつのもち方がまちがっていると、それを直したくなりますが・・・
今回は、「えんぴつの持ち方の指導・・・その前に」ということでお伝えしていきます。
以前、えんぴつの持ち方の指導法について、ご紹介しました。
この記事では、一歩手前でできるトレーニング方法についてご紹介します。
目次
えんぴつ操作は難しい
鉛筆操作は、手の小指側と親指側をばらばらに動かす力が必要です。
この力が高まることで、はじめてえんぴつを正しく持て、筆圧も出してしっかり書くことができるようになります。
「描く」楽しみを優先させて
横から見ていると、グーでえんぴつを持っていたり、おかしな指使いになっていたりと、お子様のえんぴつの持ち方が気になるかもしれません。
しかし、そこで何度もうるさく指導してしまってはどうでしょう・・・
えんぴつを持つこと自体がイヤになってしまう
という可能性もありますよね。
描くことの楽しみを広げるためにも、最初は持ち方を、強くは矯正せず、鉛筆操作に必要な手の動きは遊びの中で取り入れると良いでしょう。
鉛筆操作の向上につながるトレーニング
手の小指側と親指側を別々に操作する、具体的な遊びをご紹介しましょう。
どれもご自宅にあるものを使って、簡単にできるトレーニングなので、ぜひ試してみてくださいね。
楽しくトレーニングしましょう!
(1)コインと使ったトレーニング
①コインを一枚ずつ拾い、手の中に10枚ためます。
②10枚溜まったら、手の中に溜めたコインを、一枚ずつ貯金箱に入れます。
コインや手のひらの大きさによっては、枚数を調整するとよいでしょう。
(2)洗濯ばさみを使ったトレーニング
①洗濯バサミを10個用意します。(もっと多くてもOK!)
②ドンドン上につなげて、長くしていきます。
簡単に開けるように、あまりはさむ力が強くない洗濯ばさみを選ぶとよいでしょう。
カラフルな洗濯ばさみを用意するとさらに楽しめます。
(3)シールとラップの芯を使ったトレーニング
①小さなシールを用意します。大きなシールは1枚ずつ、小さくカットしてもOK!
②ラップの芯を用意します。
③ラップの芯を手にもって、シールを1枚ずつ貼っていきます。
芯を手にもって、もう一方の手でシールを貼るのがポイントです。最初は支えてあげてもいいでしょう。
これらのトレーニングによって、手の操作性が高まると、鉛筆操作の向上はもちろん、お箸の持ち方も上手になりますよ。
えんぴつを持ちやすくするためのコツ
鉛筆操作がうまくいかないときには、こんな工夫も有効です。
・小指側にティッシュを丸めたものを挟む。
いずれもえんぴつの「持ちやすさ」を助けます。
持つ場所がよくわからないようならば、シールやクリップで持つ場所をわかるようにしてあげるといいでしょう。
2つのことは同時に教えない
「えんぴつの持ち方」と「線を描くこと」の両方を同時に練習すると、お子様にとっては気を付けるべきことが多くなってしまいます。
あれもこれも、と教えたくなりますが、基本的には1回に教えることは1つです。
これは何を教える時でもでも、応用できますね。
たとえば、えんぴつで描くことに興味関心が引くようでしたら、最初はえんぴつの持ち方は強く矯正せずに、「描くことが楽しい!」という気持ちを育んでいくとよいでしょう。
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10年以上にわたり、発達障害のある子どもたちとご家庭を支援。さらに、支援者・理解者を増やしていくべく、発達障害児支援士・ライフスキルトレーナー資格など、人材育成にも尽力しています。
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