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発達障害のある子の就職に向けて準備すべきこと

  公開日:2017/08/19
最終更新日:2017/12/22

※この記事は約7分で読めます。

こんにちは。四谷学院の療育通信講座、ブログ担当necoです。
 
突然ですが、あなたは毎日のお仕事から何を感じますか?

楽しさ? 充実感? 達成感? 社会貢献の喜び?

ご自身のお仕事に満足して、誇りを持って取り組まれていらっしゃいますか?
 
実際には仕事は楽しいことばかりではないのはどなたもご承知の通りだと思いますが、

時にはしんどいことがあったとしても、

基本的には楽しく充実感を味わいながら働きたいものですよね。
 
そしてもちろん、私たち自身だけでなく子どもたちにも、

楽しく誇りを持って仕事に取り組んでもらえたらなと思うのです。
 

 
ところで、四谷学院療育講座を受講されている保護者の大半が心配されているのが

就職

のこと。
 
「うちの子は一般企業に就職できるだろうか?」

「特別支援学級の出身だと就職に不利なのではないか?」

「高等部卒業から就職まではどのような流れで進むのか?」
 
等、等、等、

いろいろなご相談をいただきます。
 
発達障害の子どもたちの就職事情は、決して楽観できるものではありませんが、

かといって悲観して身構える必要もありません。

しっかり準備をして、お子さんの特性に合う、得意を活かせる環境を模索していきましょう。
 
それでは、発達障害の子どもたちが充実感を持って働くためには、

どんな準備をしておくと望ましいのでしょうか。

自立した社会参加を支える基本の心構え

自立した社会参加を促すには、子どもたち一人ひとりの「仕事観」を育て

それぞれにふさわしいキャリアを形成していくために必要な

意欲、態度、能力を育てる働きかけが欠かせません。

仕事観については後段で説明しますので、まずはその大元になる心構えを見ていきましょう。
 

 

意欲

仕事をするために一番大切な土台になるのは、本人の意欲です。

簡単にご想像いただけると思いますが、働く気がない人を働かせるのはとても難しいです。

逆に、強い意志があれば、少々の困難があっても乗り越えられるものです。
 

態度・能力

意欲の次に大切なのが、それぞれのキャリアを形成していくために必要な態度と能力です。
 
たとえば清掃サービスの仕事に就きたければ、

身だしなみの習慣や衛生意識がしっかりしている方が良いですし、

清掃の手順や清潔の基準を明確に把握できるスキルが必要です。
 
販売や接客の仕事を希望するならば、

人目を意識した身だしなみや丁寧な態度が身についていてほしいですし、

時にはイレギュラーな対応も必要となるでしょうから、

臨機応変な対応力があるのが理想的です。
 

 
ご本人が望むキャリア、ご本人の得意分野を活かせるキャリアのために、

特にどんな態度・能力が必要か?を見極め、

時間をかけて丁寧に練習していきましょう。
 
発達障害の子どもたちは、生活体験が何かと制限されがちで、

自分のことを自分で決める力=意思決定のスキルが未成熟であることがよくあります。

それらが積み重なると、自分に自信が持てず後ろ向きになったり、

人に頼りがちになったりと、消極的な考えや行動に陥りやすくなります。

これでは、意欲・態度・能力の芽生えにはつながりにくいですね。
 

 
充実した社会生活を支える意欲・態度・能力を育むために、

小さな頃からその子の発達に応じた課題を乗り越えさせて、

自己有用感や将来展望を育てていきましょう。
 

学ぶ力

どんな仕事に就く場合でも、絶対に欠かせないのが学ぶ力です。

学ぶ力は生きる力と言い換えても過言ではありません。
 

・新しいことを知りチャレンジすることをためらわないこと
・他者の話を聞き、受け入れ、自分の言動に反映させること
・努力して達成する喜びを知ること
・他者に認められ賞賛される喜びを知ること
・(それら全てを通して)自分に自信を持つこと
 
こういったことを支えているのが学ぶ力です。

大人の話に集中させる、お手伝いを頼む、難しめの学習課題に挑戦させるなど、

生活のあらゆる場面で学ぶ力を育てることができます。

ごく小さな頃から、ご本人の発達段階に合わせて、丁寧に働きかけていきましょう。
 

 

働くことの意味

社会人として生きていくことは、家庭で保護者に守られている時とは全く状況が異なります。

そのことをしっかり伝えていきましょう。
 

・お金は稼いで使うもの。
自分が稼いだ範囲で使う経済生活を経験させる。

・社会は人間関係でできている。
職場や地域での人間関係を体験させる。
幼い頃から恐れずに地域に出て地域の生活を体験するとよい。

・仕事は自分の自由時間とは違う。
仕事と余暇の違いを意識した規則的な生活習慣を維持する。

 
これらは一朝一夕に身につくものではありません。

少なくとも数年以上の時間をかけて、系統的に学習・体験していきましょう。

可能ならば、具体的な職業体験やアルバイトなども併せて行うと良いでしょう。

これらの活動を通して、その子なりの仕事観が少しずつ形になっていきます。
 

 
仕事観とは、単に「○○になりたい」と希望の職業をイメージできることだけを指すのではありません。

何を行いどのように生きるのか、自分の意志で自分の人生をデザインすることにつながっています。

働くことの意味を、さまざまな角度から繰り返し考え体験していくことで、

その子の人生を支える仕事観が育っていくことでしょう。
 

働き「続ける」ために必要なこと

最後に、見落とされがちなのが、

働くことを継続する

ための支援です。
 
せっかく仕事に就いても、

「合わないから」「やる気が出ないから」とすぐに退職しては意味がありません。

働き続けることができてこそ、仕事の良さが見えてきます。
(継続することで心身に耐えがたい無理がかかる場合等は別です。)

仲間と協力し合ってイキイキと働き続けるために身につけておきたいことはこの3つです。
 

 

得意・不得意を自覚する

自分の得意・不得意な分野を認識し、

不得意なことへの対処や配慮の仕方を知っておきましょう。

また、それらを人に伝えられるように練習しておきましょう。
 

ストレス対処

自分にとって何が不快なストレスになるか、

その影響はどんなものか、

どんな場面や状況で起こり得るか、などを自覚し、

ストレスの逃がし方や対処方法を把握しておきましょう。
 

自己理解

自分の特性を理解し、自分と折り合いをつけながら、

自分を肯定的に認めて受け止めてあげましょう。
 

 
今回は、発達障害のあるお子さんが、充実した職業生活を送るために

就職に向けてどのような準備をし、

どのような力を育んでいくと良いか、概要をまとめました。
 
人は、働くことを通して大きく成長します。

誰でも自分にできる方法で誰かの役に立つことが

その人の人生を大きく前進させてくれるのです。
 
全ての子どもたちが、仕事を通して、

生きることの深い喜びを味わってくれるようにと

願っています。
 

 
あなたとご家族がご自分の才能を最大限に発揮して

楽しい職業人生を歩まれますように、心から応援しています!
 

 
55レッスンは、「社会的自立」の土台づくりをすることを目標とした
通信教育講座です。
 
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