こんにちは。四谷学院の療育通信講座、ブログ担当のnecoです。
前回は、跳び箱を上手に跳ぶための3つのコツをお伝えしました。
今回は、具体的な練習の仕方を見ていきましょう。
跳び箱の練習7つのステップ
練習の最初の段階は、跳び箱を使わなくても、ご自宅や公園などでできる練習がほとんどです。
ぜひご家族で楽しくチャレンジしてみてくださいね!
正しく立つ
正しく走るには、正しく立つところから。
助走する前に、猫背になっていないか、身体の正面が跳び箱に向いているかを確認しましょう。
「背中をピン!」など、わかりやすい声かけをしましょう
正しく走る
走る姿勢がよくない場合は、走り方から練習することをお勧めします。
走り方が不十分でも、腕の力とジャンプのタイミングが合えば、ある程度の高さまでは跳ぶことができますが、身体のバランスのよい発育を促す体育指導の観点からは、跳び箱だけ跳べても意味がないとわたしは考えます。
長期的にはきっとそのほうがご本人の利益になりますので、急がば回れで、走る練習に戻ってみましょう。
今回は走り方の練習は割愛しますが、何かあればお気軽にお問い合わせくださいね。
バランス感覚を育てる
床に養生テープ等で四角い枠を貼ります。
あればフラフープを置くのもよいでしょう。
少し離れたところから走り、枠の中で止まります。
この時、枠からはみ出ないように気を付けます。
テープの枠より、フラフープのように物理的な厚みのある枠のほうが、「はみ出さない」という意識を強く持てることが多いようです。
踏み台の直前で助走のスピードを落とさない身体のバランス感覚と、踏み台までの距離感を養います。
走る距離を少しずつ伸ばして練習しましょう。
腕で支える(床)
床に両手をつけて四つ這いの状態からジャンプし、お尻と両足をあげます。
最初は脚を閉じたまま上げ、慣れてきたら脚を開いて上げます。
手で身体を支えられない子は、倒立に近い姿勢になることに耐えられず、片足だけ上がってしまうことがよくあります。
最初は低くてもよいので、両足の高さを揃えて上げることを心がけましょう。
体重を腕で支える練習、腕で身体のバランスをとる練習になります。
腕で支える(机)
床でジャンプすることに慣れたら、次は高さのある机などに両手をつけてジャンプします。
床でジャンプしている時は、足に力が入っていればある程度の高さまで足を上げることができますが、机でジャンプすると、足の力だけでは高さが出ません。
腕に体重を預け、体幹を傾けて前傾させ、全身をバランスよく使って初めて、足を高く持ち上げることができます。
足が床を離れる瞬間に手に体重を移動させると成功します。
この感覚を自分で身に着けられるように練習しましょう。
跳ぶことに夢中になると手が机から離れることが多いので、手を離さないことを意識させましょう。
台に乗る
ここからは跳び箱を使います。踏み台は使いません。
跳び箱を縦置きにします。
助走はせず、跳び箱の台の前に立ちます。正しい立ち方を意識しましょう。
脚やお腹が台に触れない位置で、手を台につきます。
両腕で身体を支え、軽くジャンプすると同時に体幹を前傾させて、台にまたがるように乗ります。
スムーズにできるようになったら、少しずつ助走をつけて練習します。
助走がつくと途端に動きが混乱して、これまでできていたことができなくなることも多いです。
・一歩ずつ助走を増やす
・走ってきて枠で止まる練習に戻る
など、練習行程を行ったり来たりしながら身体に覚えさせましょう。
跳ぶ
ここからは跳び箱と踏み台を使います。
「台に乗る」練習を、踏み台も使って行います。
ここまでの練習で身体が上手に使えるようになっていると、踏み台のバネによって身体がかなり跳び箱の前方まで進むはずです。
跳び箱を横置きにしていると、それだけで台を跳び越えられてしまう子も出てきます。
あとは助走距離を伸ばし、身体のバランスの良い使い方を保つだけです。
踏み台で思い切りジャンプしようと思わないほうが、良い結果につながりやすいように思います。
(思い切りジャンプしようとすると、意識も身体も変に力んでしまい、バランスが崩れがちです。)
腕で身体を支えて前傾姿勢を保ち、勢いに乗ってバランスよく身体を前に運ぶことがポイントです。
以上です!
これなら跳べそう、と思えるお子さんが一人でも増えるといいなあと思います。
55レッスンも心から応援しています!
前回の記事 ⇒ 跳び箱の練習の3つのコツと7つのステップvol.1
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このブログは、四谷学院「発達支援チーム」が書いています。
10年以上にわたり、発達障害のある子どもたちとご家庭を支援。さらに、支援者・理解者を増やしていくべく、発達障害児支援士・ライフスキルトレーナー資格など、人材育成にも尽力しています。
支援してきたご家庭は6,500以上。 発達障害児支援士は2,000人を超えました。ご家庭から支援施設まで、また初学者からベテランまで幅広く、支援に関わる方々のための教材作成や指導ノウハウをお伝えしています。
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