【発達障害児】暑さや寒さに敏感?鈍感?体温調整が苦手な子どもが自分でできる工夫とは?

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こんにちは、55レッスンの生田です。
まだまだ寒い日が続くこの季節、いかがお過ごしでしょうか。
おうちで心地よく過ごすために、ご家庭では暖房やこたつ、ストーブなどが活躍しているかもしれません。

一般的には、「ちょっと寒いな……」となれば暖房をつけたり、上着を羽織ったりするものですが、発達障害のお子さんの中には、暑さや寒さに鈍感なお子さんもいらっしゃるようです。体温調節がうまくできないと、その時は平気でも、後々体調を崩してしまうこともありますよね。

そこで今回は、お子さんが自分で体温調節ができるようになるための工夫をご紹介していきます。

目に見える指標を用意する

まずは「寒い・暑い」の指標を、明確な数値としてお子さんに伝えておくことが大切です。
寒さや暑さに鈍感なお子さんにとって、「なんとなく」という判断基準は混乱を招きやすいからです。

△「寒くなったら暖房をつけてね」

◎「温度計で15℃になったら暖房をつけてね」

また、暖房を使う時間や設定温度もあらかじめ決めておくとよいでしょう。
たとえば

・自分の部屋を使う時は保護者が帰ってくる時間に「切るタイマー」をセットする
・設定温度は20℃

明確にルールを決めておくと、お子さん自身「いつどこでなにをするか」を考えながら行動しやすくなります。

外ではどうする?

冬の寒い時期は、防寒具としてコートや手袋、マフラーなどが欠かせないですよね。学校へ行く時は保護者が身支度を整えてあげられますが、帰りはそういうわけにはいかないでしょう。
そこで、朝のうちにお子さんと一緒にその日の身支度について確認しておけるといいですね。

◎「今日は1日10℃を下回るみたいだから、帰りもマフラーが必要だね」
◎「朝は6℃だけど、お昼は12℃まで気温が上がるみたいだから帰りはコートだけで大丈夫そうだね」

このときに、なるべく明確な数値をもって「なぜそうするのか」を伝えられると、お子さんも納得しやすくなります。毎日話し合う時間を設けることで、お子さん自身が身支度の大切さに気づくことにもつながるでしょう。

自分のからだの変化を知る

さきほども述べた通り、発達障害のお子さんは「なんとなく」の感覚で判断することが難しい傾向があります。
とはいえ、いつでも身の回りに温度計のような明確な基準があるわけでも、保護者や先生がお隣りにいてくれるわけでもないですよね。

そこで、次のステップとして、自分のからだの変化に気づく練習をしてみるといいでしょう。

タイミングよく声をかける

たとえば寒くて手先がうまく動かせない場合、こんな風に声をかけます。

◎「寒いね。思うように動かせないね」
◎「顔が赤いね。暑くないかな?」

まずは自分のからだの変化に気づいてもらいます。このときに、寒さとからだの変化を関連づけて伝えるということが大切です。

具体的な方法を伝える

「寒い➔手先がうまく動かせない」ということが分かったら、次に具体的な行動を示してあげましょう。

・ストーブに手をかざす
・手袋をはめる
・保護者が手を握ってお子さんの手を暖めてあげる

ほかにも、鏡を見て顔が火照っていれば、「顔が赤いね。暑いかな?」と問いかけ、例えば上着を脱いでみるとか、火照りがおさまるまでは暖房をつけないという風に、体温調節のためにできることをお子さん自身に考えてもらうといいでしょう。

自分の体の変化をすることの大切さ

発達障害のお子さんは、特定の感覚を敏感に感じ取ってしまうこともあれば、なかなか気づけないこともあります。いずれの場合にも
「自分のからだの変化を知る」ことは、自分のからだを大切にすることへと繋がります。

この季節、寒さによるからだの変化にお子さん自身で気づけたとき、そして適切な対応ができた時には、ぜひ保護者や先生からもほめてあげましょう。
ほめられることで、お子さんが自分のからだに興味をもって、今よりも大切にできるようになるといいですね。

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