発達障害の子の興奮を意識レベルの視点で捉えると

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こんにちは。四谷学院の療育通信講座ブログ担当necoです。

発達に凹凸のある子どもたちの中には、ちょっとしたことですぐに興奮して
走り回る、
大きな声を出す、
パニックを起こす、
などの様子を見せる方がいます。
集団生活になじみにくかったり、屋外でのスムーズな行動が難しかったりと、ご本人も周囲の大人も大変な思いをされることも多いですね。

今回は、すぐに興奮してしまう子どもたちに関わる時のヒントを「意識レベル」の視点から考えてみましょう。

興奮とは意識レベルが乱れること

子どもたちが興奮してしまうのにはさまざまな理由がありますが
「意識レベルのコントロール」が難しいことがその一つ。

人が落ち着いて行動するためには、自分の意識レベルを適正な範囲内に安定させておく必要があります。

たとえば大人でも、恋人に振られて激しいショックを受けた翌日、何とか会社に出勤はしたけれど、ぼんやりして仕事に手がつかず、気付いたら頬を涙が流れていて、上司や同僚が心配して声をかけてくれてもロクに耳に入ってこない、、、
なんてことがあるかもしれません。
この時、この人の意識レベルはかなり不安定になっています。
(残念ながらnecoにはこんな体験がありませんが、友人がこんな状態になっているのを見守っていました。自分もこんな激しい恋愛をしてみたかったなあ、と、これは余談です。)

発達障害の子どもたちは、この意識レベルのコントロールが苦手で、不安定なことがしばしばあります。

失恋のような比較的大きな出来事では大人でも感情が乱れますが、子どもたちの場合は、もっと軽い刺激でも簡単に針が振り切れてしまい、すぐに興奮状態に飛び込んでしまうことも。

意識レベルの違い

意識レベルが適正な範囲にあると、一例としてこのような行動を取ることができます。

■集団行動に落ち着いて参加できる
■他者の指示に合わせられる
■意思を適切に表現できる
■周囲の状況を正しく理解できる
■状況を予測しながら行動できる
 
意識レベルが低いと、こんな感じに。

■ボーッとしている
■他者の指示が全く通らない
■話が聞けない
■一見、ハイテンションに見える(が、実際には活動レベルは下がっている)
■眠ってしまう
 
そして、意識レベルが高すぎると、このような状態が見られます。

■ハイテンション
■興奮して自分を抑えられない(大声、多動、パニック、離席など)
■他者との関わりを拒否する
■強い不安を示す
■周囲との関わりを閉ざす(耳ふさぎ、常同運動、閉じこもりなど)
 

意識レベルの乱れは快・不快どちらの刺激でも起こり得る

この興奮状態は、「快・不快」どちらの刺激でも起こり得ることを理解しておきましょう。

ご本人にとって不快な刺激に拒否的な反応を示すことはイメージしやすいのですが、(苦手な赤ちゃんの泣き声が聞こえてくるとイライラして耳をふさぐ、など)心地よい刺激であっても、度が過ぎると、意識レベルが適正な範囲を超えてしまうことがあります。

「楽しすぎてハイテンションになってしまい、先生の指示が通らなくなる」
「音楽に合わせて身体を動かす活動で、ノリノリになりすぎて走り回る」
「褒めらると調子に乗り、課題に集中できなくなる」

などなどが、快の刺激が行き過ぎた例です。

刺激の強さに気を配ろう

刺激によって意識レベルが適正な範囲をはみ出してしまいやすい子には、余計なものが目や耳に入らないようにする、パーティションで落ち着ける環境を作る、などの調整が効果的です。
同時に、大人からの働きかけにも、十分な注意を払いましょう。

例1:褒めすぎるとすぐ調子に乗ってしまう子

「ワー、すごいね!」 などと高い声で褒めるのではなく、「OK」 「それでいいよ」 などと、低い声で承認を与える程度にとどめます。

例2:大人の言葉に反発する子

どんな言葉であれ大人から声をかけられると反発・抵抗の反応が引き出されやすい場合、大人からの声かけは極力控え、指差し、視線での誘導などで指示を伝えましょう。

例3:身体を動かす活動で興奮しやすい子

アップテンポの音楽を避け、ゆったりとした音楽を低音量で流す、激しい動きではなくゆったりした動きの活動を選ぶ、参加人数を制限する、などによって刺激を下げてあげましょう。

まとめ

今回は、刺激によって意識レベルが簡単に興奮の側に振り切れやすい子どもたちがいること、その刺激は「心地よい、楽しい」刺激でもあり得ること、大人のちょっとした働きかけで刺激をコントロールすること、をご紹介しました。
支援のご参考になれば幸いです。

それでは、また!

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