発達障害の子が興奮しやすい理由とは?意識レベルで理解する支援のコツ
ソーシャルスキル 2017.06.29
※この記事は約4分で読めます。
こんにちは、55レッスンの生田です。
発達に凸凹のあるお子様の中には、ちょっとしたことですぐに興奮して走り回る、大きな声を出す、パニックを起こすなどの様子を見せる子も少なくありません。
集団生活になじみにくかったり、屋外でのスムーズな行動が難しかったりと、ご本人も周囲の大人も大変な思いをされることも多いですよね。
そこで今回は、すぐに興奮してしまう子どもたちに関わる時のヒントを「意識レベル」の視点から考えてみましょう。
興奮とは意識レベルが乱れること
子どもたちが興奮してしまうのにはさまざまな理由がありますが、「意識レベルのコントロール」が難しいことがその1つとして挙げられます。
人が落ち着いて行動するためには、自分の意識レベルを適正な範囲内に安定させておく必要があります。
たとえば大人でも、非常に強いショックを受けた翌日などは、何とか会社に出勤してもぼんやりして仕事に手がつかないことがありますよね。周囲が心配して声をかけてくれても耳に入ってこないなど、この時、その人の意識レベルはかなり不安定になっています。
発達障害の子どもたちは、この意識レベルのコントロールが苦手で、不安定なことがしばしばあります。
大人の場合は比較的大きな出来事で感情が乱れますが、子どもたちの場合はもっと些細な刺激でも簡単に針が振り切れてしまい、すぐに興奮状態に陥ってしまうことがあるのです。
意識レベルの違い

意識レベルが適正な範囲にあると、一例として以下のような行動を取ることができます。
一方、意識レベルが低いと、このような状態になりがちです。
そして、意識レベルが高すぎると、以下のような状態が見られます。
- ハイテンション
- 興奮して自分を抑えられない(大声、多動、パニックなど)
- 他者との関わりを拒否する
- 強い不安を示す
- 周囲との関わりを閉ざす(耳ふさぎ、常同運動、閉じこもりなど)
意識レベルの乱れは快・不快どちらの刺激でも起こり得る

この興奮状態は、「快・不快」どちらの刺激でも起こり得ることを理解しておきましょう。
ご本人にとって不快な刺激(苦手な音が聞こえてイライラするなど)に拒否的な反応を示すことはイメージしやすいですが、心地よい刺激であっても、度が過ぎると意識レベルが適正な範囲を超えてしまうことがあります。
たとえば、以下のようなものが「快」の刺激が行き過ぎた例です。
- 楽しすぎてハイテンションになってしまい、先生の指示が通らなくなる
- 音楽に合わせて身体を動かす活動で、ノリノリになりすぎて走り回る
- 褒められると舞い上がってしまい、課題に集中できなくなる
刺激の強さに気を配ろう
刺激によって意識レベルが適正な範囲をはみ出してしまいやすいお子様には、余計なものが目や耳に入らないようにする、パーティションで落ち着ける環境を作るなどの調整が効果的です。
同時に、大人からの働きかけにも十分な注意を払いましょう。
例1:褒めるとすぐに舞い上がってしまう子
「ワー、すごいね!」などと高い声で褒めるのではなく、「OK」「それでいいよ」などと、低い声で落ち着いた承認を与える程度にとどめます。
例2:大人の言葉に反発する子
どんな言葉であれ声をかけられると反発・抵抗の反応が引き出されやすい場合は、大人からの声かけは極力控え、指差しや視線での誘導などで指示を伝えましょう。
例3:身体を動かす活動で興奮しやすい子
アップテンポの音楽を避け、ゆったりとした音楽を低音量で流す、激しい動きではなくゆったりした動きの活動を選ぶ、参加人数を制限するなどによって、刺激を下げてあげましょう。
発達障害児支援士で学ぶ

今回は、刺激によって意識レベルが簡単に興奮の側に振り切れやすい子どもたちがいること、その刺激は「心地よい、楽しい」刺激でもあり得ること、大人のちょっとした働きかけで刺激をコントロールすること、をご紹介しました。
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このブログは、四谷学院「発達支援チーム」が書いています。
10年以上にわたり、発達障害のある子どもたちとご家庭を支援。さらに、支援者・理解者を増やしていくべく、発達障害児支援士・ライフスキルトレーナー資格など、人材育成にも尽力しています。
支援してきたご家庭は6,500以上。 発達障害児支援士は2,000人を超えました。ご家庭から支援施設まで、また初学者からベテランまで幅広く、支援に関わる方々のための教材作成や指導ノウハウをお伝えしています。
このブログでは、発達障害のあるお子様をはじめ保護者の方やご家族、支援者の方が笑顔で毎日を過ごせるよう、療育・発達支援のヒントを発信していきます。
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