発達障害のあるお子様のお悩み「たたく」「蹴る」をやめさせるには?

※この記事は約5分で読めます。

「うちの子、すぐ手が出てしまう…」

そんなお悩みを抱える保護者の方は、少なくありません。
叩いたり、押したり、噛みついたり。子どもの暴力・他害行為は、保護者にとっても、周囲の子どもたちにとっても深刻な問題です。

この記事では、子どもが暴力・他害行為をしてしまう背景と、具体的な対応策についてご紹介します。

なぜ手が出てしまうの?まずは「理由」を知ることが大切

子どもが叩いたり蹴ったりする行為を見ると、つい「なんでそんなことをするの!」と感情的になってしまいがちです。ただ、子どもの暴力・他害行為には、必ず何らかの背景や理由があります。

ここからは、「なぜ手が出てしまうのか」について考えていきましょう。

子どもが暴力・他害行為をしてしまう主な原因

① 気持ちをうまく言葉で表現できない

子どもは大人のように感情をコントロールしたり、言葉で伝えたりする力がまだ十分に育っていません。

悔しい、悲しい、嫌だ、もっとやりたい――そうした気持ちを言葉で表現できないとき、体が先に動いてしまうことがあります。特に言葉の発達がゆっくりなお子さんや、感情の語彙が少ないお子さんに多く見られます。

② 感覚過敏・感覚の問題

発達特性のあるお子さんの中には、触られること・音・光などの刺激に対して過敏なケースがあります。

他の子が軽く触れただけでも「攻撃された」と感じてしまい、防衛反応として手が出てしまうことも。本人にとっては”自分を守るための行動”であるため、叱るだけでは状況は改善しません。

③ 欲求不満・要求が通らないときのパターン

「おもちゃを取られた」「自分の番なのに待てない」「思い通りにならない」――そういった場面で、フラストレーションが爆発して手が出るケースも多くあります。

特に、自分の気持ちや要求を言語化する前に行動が先走るタイプのお子さんに多い傾向があります。

④ 注目を集めたい・関わってほしい

「叩くと大人が自分を見てくれる」という経験を重ねると、暴力が”コミュニケーションの手段”になってしまうことがあります。

これは「かまってほしい」「もっと一緒にいたい」というサインであることも多く、愛情や関心を求めているケースと言えます。

⑤ 見聞きしたことを模倣している

テレビやゲームの中の暴力表現、あるいは家庭や周囲の環境で見た行動を、そのまま真似てしまうケースもあります。

子どもは良し悪しを判断する前に、見たものを吸収してしまいます。この場合、日常的に触れているメディアや環境もあわせて見直してみることが重要です。

具体的な対応策

ここからは、手が出てしまうお子さんへの具体的な対応策について見ていきましょう。

✅ その場での対応:冷静に・短く・明確に

暴力行為が起きた直後は、感情的にならず、短い言葉で伝えることが効果的です。

  • ❌「なんでそんなことするの!何度言えばわかるの!」
  • ⭕「叩くのはダメ。痛いよ。」

長々と叱っても、子どもには伝わりにくいことがほとんどです。「してはいけないこと」は、シンプルに、きっぱりと伝えましょう。

また、相手の子どもへのケアを先に行うことで、「暴力はいけない行為だ」という事実を行動で示すことも大切です。

✅ 「代わりの表現方法」を教える

手が出てしまう子には、気持ちを伝える”別の方法”を一緒に練習することが重要です。

  • 「嫌なときは”やめて”と言おう」
  • 「叩きたくなったら先生に言おう」
  • 「まずはがんばって10かぞえてみよう」

感情カードや絵カードなどを使って、気持ちを「見える化」する工夫も大切ですね。

✅ 暴力が起きやすい場面を把握する

「どんな状況のときに手が出やすいか」を記録・観察してみましょう。

  • 特定の活動のとき?
  • 特定のお友だちとのとき?
  • 疲れているとき・空腹のとき?

トリガー(引き金)を把握することで、事前に環境を整えることができます。例えば、疲れているときに刺激の多い場所に行くのを避けるなど、予防的なアプローチが可能になります。

✅ 落ち着いているときに話し合う

問題行動が起きた直後ではなく、お子さんが落ち着いている時間帯に、気持ちや状況について話し合いましょう。

「あのとき、どんな気持ちだったの?」と問いかけることで、子ども自身が自分の感情を振り返るきっかけになります。責めるのではなく、一緒に考えるスタンスで向き合うことがポイントです。

✅ コミュニケーションを増やす

問題行動が起きたときだけ関わるのではなく、普段の何気ない場面でのコミュニケーションを増やすことも、他害行為の予防につながります。

「上手に積み木できたね」「今日も元気に来られたね」――こうした些細な声かけで、「自分は見てもらえている」という安心感が育まれます。

暴力・他害行為の背景に「かまってほしい」「もっと関わってほしい」という気持ちがある場合、普段からの関わりを増やすことで、問題行動そのものが減っていくケースも少なくありません。

専門家への相談も、大切な選択肢のひとつ

「対応してみても、なかなか改善しない」「自分だけでは限界を感じる」という場合は、専門家に相談するのも1つの方法です。

特に、発達の特性や感覚の問題が関係している場合、専門的なアセスメントや療育的なサポートが大きな助けになることがあります。

かかりつけの小児科医、発達支援センター、スクールカウンセラーなど、頼れる窓口は複数ありますから、迷った場合は一人で抱え込まず、周囲のサポートを上手に活用しましょう。

まとめ:暴力・他害行為は「SOSのサイン」

子どもの暴力・他害行為は、保護者にとって本当につらく、悩ましい問題です。ただ、それは多くの場合、子どもからのSOSのサインでもあります。

「なぜ手が出てしまうのか」を理解し、感情の表現方法を一緒に育てていくこと。それが、お子さんの暴力行為を減らしていくための、最も根本的なアプローチでと言えるでしょう。

55レッスンを始めるなら、今!

四谷学院の療育55段階プログラム(通称55レッスン)は、発達が気になる子のためにつくられた、療育の通信講座です。

55レッスンの通信指導では、「すぐに手が出てしまう」などのお悩みにも個別にお答えしています。まずはお気軽に資料をご請求くださいね。個別相談会も実施しています。

↓↓クリックする↓↓


コメント