【入学式・卒園式】記念写真が苦手!視線が合わない・無表情・スムーズに撮影できないお子さんへの対応法は?

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こんにちは、55レッスンの生田です。
春は卒業・入学の季節です。この春から園や学校に入学するというお子さんもいることでしょう。

そうした大事な日には、ぜひお子さんの姿を写真に残したいものですよね。
しかし、なかには写真を撮られることを極端に嫌がるお子さんもいます。
特に、自閉症スペクトラムのお子さんの場合、視線を合わせにくかったり、表情が乏しかったりして、カメラを向けても無表情のまま、といったケースもあるかもしれません。

そこで今回は、写真をとることが難しいお子さんへの対応法についてご紹介していきます。

写真をスムーズにとるためには?

写真をスムーズに撮るために重要なのは、ずはり予告と予習です。
それぞれについて詳しくお話していきます。

予告する

発達障害のあるお子さんの場合、先の見通しがたちにくい動作が苦手な傾向があります。
お子さんからすると、園や学校にいつも通り行ったら、「じゃあ、ここで一枚写真を撮ろう!」と急に言われてびっくりしてしまう、というわけです。
予定にないことは心の準備ができていないので、すぐに受け入れることが難しかったりするんですよね。
そのため、事前に知らせておくことはとても大切です。

たとえば・・・
「明日は幼稚園の最後の日だね。素敵なお洋服も着られるから、写真に残しておきたいね」
「朝、いつもの門の前で写真を撮ってから登校しようか」

このように、まず「なぜ」写真を撮る必要があるのかという理由を伝えます。
その上で、「いつ」「どこで」「何をするか」を明確にしておけると、見通しが立てられて、当日スムーズに対応しやすくなるでしょう。
ポイントは、お子さんが受け入れやすい形で予告しておくことです。

予習する

写真を撮られる場面を想定して、何度かおうちで笑顔やポーズの練習をしておけるといいですね。
このとき、手順を明確にし、なるべく具体的な指示をだすように心がけましょう。
例えば・・・

①カメラを見る
②にっこりする
③ポーズをとる
④「OK!」と声がかかったらおしまい

「あ、これやったことがある」「知ってる」となれば、心の余裕ができて、お子さんが撮影に臨みやすくなります。

お手本を見せる

発達障害のお子さんは、耳で聞くよりも目で見て理解する方が得意なお子さんが多いです。
そのため、ポーズをとったり、表情をつくったりするのが苦手なお子さんには、保護者やきょうだいがお手本を見せてあげると伝わりやすいかと思います。

写真を撮られるのは、大人でも緊張するものです。
普段と違う場所や服装であればなおさらナーバスになってしまうこともあるかもしれませんね。
そこで大切なのが、肯定的な言葉かけを積極的に行うことです。

「にっこり笑顔、素敵だね」
「ポーズをつけるとかっこいい!」
「すごく楽しそうだよ」

写真を撮られることを「楽しいことなんだ!」とお子さんに思ってもらうことで、カメラを向けられたとき、自然に笑顔がでてくるようになるといいですよね。

それでも嫌がる場合は……

どうしても写真を撮られるのをいやがる場合には、無理に表情やポーズをとらせずに、まずは安心させてあげましょう。
お子さんとの信頼関係を築く上で、「子どもがいやがることはしない」という姿勢はとても大切です。

そして、あとで一緒に写真を見返したときには、
「このときどんなこと考えてた?」
「お母さんは○○くんが卒業できて胸がいっぱいだったよ」
といった風に、ぜひ明るい声かけを心がけてほしいと思います。

練習どおり撮れなかったからといって、その写真がお蔵入りになるわけではありませんよね。
たとえカメラ目線でなくても、笑顔じゃなくでも、ぶれてしまっても、そこにお子さんが映っているだけで十分に素敵な思い出になるはずです。
(意外にうまくいかなかった撮影が思い出に残る、なんてケースもありますから、前向きにとらえましょう!)

【入学式・卒園式】写真が苦手!視線が合わない・無表情・スムーズに撮影できないお子さんへの対応法は?


特に春に多い記念写真、記念撮影。写真を撮られるのが苦手なお子さんへの対応をお話してきました。

写真は「自分がどう見られているか」を意識できる客観的な媒体です。
過去の自分の感情と照らし合わせて見返すことで、「もっと笑顔の方がよかったな」など、お子さん自身で気づくこともあるかもしれません。
「状況に合わせた表情をつくること」は、写真を撮る場面だけではなく、人間関係を築く上でも大切なスキルになります。
何事もスモールステップで、少しずつできるようになるといいですね。

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