運動会が苦手な子供たちへ

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こんにちは。四谷学院の療育通信講座、ブログ担当のnecoです。

 

9〜10月は運動会シーズンですね。
あなたがお住まいの地域では、運動会はもう終わりましたか?これからですか?

 

発達に偏りがある子供たちは、運動会が苦手なことが多いですよね。
いつもと違うスケジュール、大勢の人のざわめきに音楽、スタートを知らせるピストルの音、、、
運動が得意でない子には、競技そのものも負担になったりします。

この時期は、55レッスンでも、運動会にうまく参加できないお子さんのご相談などをいただくことがあります。
運動会なんかなければいいのに、とお書きになる親御さんもいらっしゃいます(^^;)
ごく正直なお気持ちがこれなんだろうなあ、といつもしみじみ思います。。。

 

 

かくいうわたくしも、運動会は大の苦手でした。
イレギュラーなスケジュールで物事が動いていくのが、何かとごちゃついて感じられて非常にイヤでした。
運動も不得意だったし、脚をむき出しにする体操服も着たくありませんでした。

走るのが遅かったので、リレーなどでクラスに迷惑をかけるのもイヤでした。
「自分なりに走ればいいんです」なんて正論は子供には通用しないんですよね。。。
正面から非難する友達はさすがにいませんでしたが、(アイツのせいで負けた)という率直な視線と陰口は鋭く突き刺さってきます。
誰も何も言わなかったとしたって、自責の念は消せません。

 

おまけにわたしの通っていた学校では、自分の椅子を教室から校庭に運び出して、運動会の観覧席にするのです。
(どこの学校でもそうかしら?)
この椅子の出し入れも、ものすごーく苦痛でした。
全員で椅子を持って、ガタガタガタガタと教室を出て階段を降りていく。延々と続く列。
教室に入れる時は雑巾で椅子の足を拭くのです。
その不愉快なこと。

運動会の日は、雨が降ることか、体調が悪くなることしか願っていませんでした。

 

何がそんなにイヤなの? と言われると、自分でもよくわからないのですが・・・
好き嫌いってそういうものですよね。
あの当時から何十年も経った今でも鮮烈に「イヤだった」という記憶がよみがえってきます(^ ^;)
運動会にまつわる楽しい思い出ってほとんどありません。

 

だからわたしは、感覚的な苦手さがある子や、スケジュール変更に対応しづらい子の苦しさが、よくわかるような気がします。
わたしはパニックを起こしたり騒いだりせずに指示に従うことができましたが、内心の苦しさを押し殺していました。
パニックという形であっても、それを表現できる子供たちのほうが、逆にラクなのかもしれません。
わたしには、運動会をボイコットする勇気すらありませんでしたから、、、

 

大人になった今は、我が子の運動会を観覧する立場になりました。
自分の子供が運動会を楽しみにしているので、わたしもその楽しさに同調して見せ、子供を励ましますが、内心では、
(参加するのが自分じゃなくてよかった)
と思っています(笑)。
保護者参加の綱引き競技とかは、全力で逃げます。絶対参加しません(笑)。

 

いま、運動会がイヤだなあ、苦手だなあ、出たくないなあと思っている子供たち(と、もしかしたら大人たち)がいたら、わたしは声を大にして伝えたい!
運動会がキライでもいいんですよ!

 

どうしても無理だったら、見学という参加方法を選択するのもアリだと思います。
出られるところだけ参加して、残りは見学しませんか。

もし我慢できるなら、ちょっとだけ我慢してみてください。
「負けてイヤだった」「運動会なんか大嫌い」という思いであっても、数十年後には、きっと何かの形になって返ってきますよ。

現にわたしも、「運動会なんか大嫌い」という思いしか残っていませんが、それでも、運動会に参加しておいて良かった、と思っています。
なんでかなあ、あんなにイヤだったのに、やっぱり、あのとき頑張っておいて良かった、と思えるのですよ。

 

今、運動会が苦手でキライで参加したくないと思っているあなたへ。
あなたのしんどい思いが、いつか穏やかな光になって、あなたの心をふんわり明るくしてくれますように。

 

それでは、また。

 

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