こんにちは、四谷学院の発達障害児支援士、発田です。
私達は、保護者の方や発達支援を行っている先生方に対しても
「子どもをたくさんほめてあげよう」
とよくお話をしています。
今回のブログでは、どんな風に子どもをほめるのか?ということをお伝えしていきます。
ほめることは良い育ちにつながる
ほめられると大人でもとても気持ちがいいですよね。
心が温かくなって、ちょっと辛いことがあっても頑張れたり、新しいことにチャレンジしたり、そういう気持ちに繋がってきます。
つまり、自己肯定感を高めることができます。
自分はできる、自分もなかなかやるじゃん!と思えれば、ちょっとしたことではへこたれない、前向きな気持ちを育てていくことができます。
ほめられも子どもは忘れてしまう
子どもを対象にしたアンケートを行った際に、
「先生にあまりほめられない」
という項目に予想以上に多くの子が丸を付けていて、担任の先生が愕然とした、という話もあります。
大人としては、毎日たくさんほめているつもりでも、子どもは「あんまりほめられていない!」と感じてしまうようです。
それはなぜでしょうか?
発達支援に関わるある先生は、「息をするようにほめる」という言葉を使っていました。
単純にほめる回数が少ないのかもしれません。
「息をするようにほめる」、そのくらいの気持ちを持って接するということですね。
また、ほめられたことよりも叱られた記憶が強く、たった1回叱っただけで、ほめられた記憶が簡単に塗り替えられてしまうのかもしれません。
子どもに「ほめられたぞ!」という記憶が残るように、毎日たくさん、たくさんほめてあげましょう。
「ほめる」とはどういうことか?
いざほめようとすると
「1番になってえらいね」「早く終わってすごいね」などほめる内容が<取り組み>のことに偏ってしまうかもしれません。
すると、「ほめるところがない」「叱るばかり」…ということになってしまうんです。
子どもをほめる、というのは、起きたこと、ごはんを食べたこと、トイレにいったことなど、何気ない日常の生活に「ありがとう」「すごいね」というシンプルな声かけをし続けるということなんです。
継続していくことが子どもの自尊心を育んでいくと思います。
具体的なほめ方
取り組みに関しては、こんなバリエーションがあります。
「この問題を解いている中で一番速い!」
「お母さんが子どもの時は、こんな問題できなかったなぁ。」
「どんどん賢くなって明日〇年生になっていたらどうしよう!」
「毎日こんなに頑張っていたら表彰状が届いちゃうかもね」
(実際に簡単な物を作ってあげると大喜び)
つかえそうなフレーズはあったでしょうか?
大げさなくらい喜んで声かけをしてあげると、子どもたちのモチベーションがぐんと上がると思います。
さらに、ほめる機会を増やすために、カンタンなお手伝いを頼むのもよいでしょう。
ゴミをゴミ箱に捨てる、お皿やお箸を運ぶ、新聞紙を持ってくるなど、そうすると、「ありがとう!」をお礼を伝える機会ができます。
「ありがとう」は一番簡単なほめ言葉です。
うまくできないとついつい注意したくなってしまうのが親心。「これならできるだろう」という内容を選ぶことがポイントです。
おまけ・・・良い叱り方ってあるの??
命の危険、他人に危害を加えるようなことがなければ、基本的には子どもを「悪」としないことが大事です。
つまり、叱る必要はないということ。
小さなお子さんでしたら、「机さんが痛いっていってるよ」「プリントさんが、こっちにおいで~と呼んでいるよ」などと物を擬人化することで、スムーズな行動を促せる場合があります。
年齢が上のお子さんの場合、「こうするべき」だと大人が思っている「理想」と子どもの行動かけ離れた時、ついイライラしてしまうことが多いのではないでしょうか。
しかし、子どもを一人の人間として扱い、
「お母さんは〇〇のようにした方が良いと思うけど、あなたはどう思う?」
このような聞き方がおススメです。子どもが自ら考え、行動する力もついてくると期待できます。
といっても・・・
「怒り」の感情をゼロにすることはほぼ不可能ですよね。
とっさに「ダメ!」「やめて!」と言ってしまうことが普通です。大事なのは「ダメ!」の後に、子どものフォローができるかどうかです。
なぜダメなのか?どうすべきだったのか?子供と一緒に考える機会を作れると素敵ですね。
怒りの火を打ち上げ花火のままにせず、少し立ち止まり、線香花火のような状態で子どもと向き合うことができれば、穏やかにその火も消えていくのではないかと思います。
このブログは、四谷学院「発達支援チーム」が書いています。
10年以上にわたり、発達障害のある子どもたちとご家庭を支援。さらに、支援者・理解者を増やしていくべく、発達障害児支援士・ライフスキルトレーナー資格など、人材育成にも尽力しています。
支援してきたご家庭は6,500以上。 発達障害児支援士は2,000人を超えました。ご家庭から支援施設まで、また初学者からベテランまで幅広く、支援に関わる方々のための教材作成や指導ノウハウをお伝えしています。
このブログでは、発達障害のあるお子様をはじめ保護者の方やご家族、支援者の方が笑顔で毎日を過ごせるよう、療育・発達支援のヒントを発信していきます。
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