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コラム

小学1年生の子どもたちの心身の成長・発達と、その後に期待される成長の様子

小学1年生の心身の成長・発達

こんにちは。四谷学院療育講座「55レッスン」担任の瀧本三輪子です。

今回のコラムでは、「小学1年生」のお子さんに焦点を当ててみましょう。

小学校に入学してランドセルを背負うようになると、ほんの少し前までは幼稚園児・保育園児だった子どもたちも、急に大人びて見えますね。この頃の子どもたちは、幼児の身体のなごりを持ちながら、徐々に児童期の身体へ移行する時期にあります。

小学校の6年間で、子どもたちの身体は大きく育ちます
たとえば、1年生の平均身長はおおよそ120cm前後、6年生では150cm前後。もちろん個人差はありますが、6年間で約30cmも背が伸びるわけですね。

身体の急激な成長に伴って、精神面の発達も著しいのがこの時期
誰から見てもわかりやすい身体的な成長とは異なり、精神的な変化はなかなかわかりにくいものです。今までとは異なるお子さんの言動や反応に、困惑する親御さんも多いかもしれません。

そこで今回のコラムでは、小学校1年生の子どもたちの心身がどのように成長・発達していくのか、一般的な特性をご一緒に見てまいりましょう。


「一般的特性」とは

子どもたちの心身の成長・発達には、個人差はあるものの、多くの子どもたちに共通して見られる特徴があります。
今回の記事で「一般的な」と表現しているものがそれです。

子どもたちにとって、心身の成長・発達とは、階段を一段ずつ上っていくようなものです。どの一段にもそれぞれの特別な意味があり、全てが必要なステップです。一段飛ばし・二段飛ばしで発達の階段を上ることは不可能ですし、もしも無理に一段飛ばしをしようとすれば、大変な困難と苦痛を伴うでしょう。
大切なのは、「その他大勢・大多数の子どもたち」と同じ段にいることではなく、自分自身の成長・発達にとって今まさに必要な段をしっかりと踏みしめ、自分の足で次のステップに上ることです。
今回のコラムでご紹介しているのは、あくまでも一般的な事例であり、「こうでなければならない、こうであるべき」状態像ではない、ということをぜひご承知いただきたいと思います。 お子さんのご様子をよく見つめて、ご本人に合わせた働きかけを優先してあげてくださいね。

STAGE 1:1年生になったばかりの頃

自己中心性が残っている

幼児期の子どもたちは、自分という存在をこの世界にしっかりと立ち上げていくという大仕事を果たしています。
たとえば幼稚園や保育園の子どもたちにはこんな姿がよく見られます。

 

  • 自分が話したいことがあれば周囲の都合を考えずに話に割り込む
  • 相手が誰であっても自分の話をしかける
  • 自分がしたいことがあれば状況を考えずに熱中する
  • 他人の気持ちがわかりにくい


など



年中さん、年長さんと進級していくにつれて周囲に合わせる姿勢も育っていきますが、それでもまだまだ成長過程。小学校1年生の段階でも十分に自己中心的な部分が残っていると考えましょう

「もう小学生なのに、まだそんなことをやっているの」
「少しは周りのことも考えて」

ついついこんな声かけをしたくなる時は、それがお子さんにとって無理な指示になっていないか、一旦立ち止まって考えてみても良いかもしれません。


身体を絶えず動かし、活動的である

小さな子どもたちは、エネルギーのカタマリです。年齢を重ねた大人であるわたしたちからすると、一体どこからそのエネルギーが生まれてくるのかと疑いたくなるほど。世の中のお母さん・お父さんたちも、休日は元気いっぱいなお子さんに付き合ってヘトヘト・・・などということもあるかもしれませんね。

ほとんどの小学校1年生も、極めて活動的で、ひっきりなしに身体を動かしています。すなわち、落ち着きがなくて当たり前

落ち着きがない、じっと座っていられない、といった様子の原因として、衝動が強い、多動傾向がある、気が散りやすいといった発達の偏りが考えられる場合もあります。が、特に小学校低学年の場合は、年齢的なものも加味して考えてあげると良いかもしれません


注意力は短時間しかもたない

この年頃の子どもたちは、好奇心が強く、何でもよく見て、よく鼻を突っ込みたがります。大人のように論理的な思考や冷静な判断力はまだ育っていませんので、物事を直感的に捉えます
また、注意力は短時間しかもちません。ですから、物事への取り組み方は、断片的になりがちです。

さっきAをやっていたと思ったら、すぐにBに手を出し、たちまち放り出してCをやり始める・・・

低学年の子どもたちによく見られるこんな様子は、旺盛な好奇心のおかげでさまざまなことに気を取られやすく、かつ、集中が続かないという発達過程の性格から来ているのかもしれません。

うちの子はちっとも集中できない、一つのことをやり遂げられない、飽きっぽい・・・
お子さんを見ていてそんなふうに感じる時は、課題を短時間で区切ったり、他のことが目に入らないように整理してあげたりなど、環境を整えてあげることをお勧めします。


身体の割に頭が大きい

赤ちゃんは頭が大きく、全体的に丸みを帯びた姿をしていますね。それが赤ちゃんの愛らしさにもつながっているわけですが、小学校1年生の子どもたちの身体も、成人の身体から比べると、まだまだ可愛らしい赤ちゃん時代のなごりを残しています。

身体の割に頭が大きいのがその一つ。
加えて、運動神経もまだ未熟なため、重い頭を支え切れずにバランスを崩して転ぶことがあります。

また、重くて大きなランドセルを背負うと、後ろに重心がかかります。そのため、特に反動で転びやすくなります。うまく真後ろにひっくり返ればランドセルが身体を支えてくれるのですが、悪くすると頭を打つような怪我をする可能性も。

身体的なバランスの悪さをサポートするために、以下のようなことに気をつけてあげると良いでしょう。


  • 足に合った靴を履く
  • 身体の動きを制限するような洋服は控える
    (膝が隠れるほど長い裾、ヒラヒラした大ぶりの袖など)
  • 長袖や長ズボン、膝や肘を覆うサポーターを着用する


など



視野が狭い

小さな子どもたちには、大人と比べて視野が狭いという特徴があります。文字通り、物理的に、視界に収められる範囲が狭く、入ってくる情報量が少ないのです。

ここに精神的な幼さや経験値の低さが加わり、急に振り返って誰かとぶつかる、周囲のことに気づきにくい、などの様子が見られます。

たとえば、「お友達が大勢いるところに向かってボールを投げ、ボールがお友達に当たってしまった」といったトラブルがあったとします。一見すると、まるでお友達に当てるためにボールを投げたようにも思える状況です。
ところが、投げた当人からすると、ボールの的だけが目に入っていて、周囲のお友達は見えていなかった可能性もあり得ます。

危険な行為にはもちろん注意が必要ですが、頭ごなしに叱りつけるのではなく、投げる前に周囲をよく見るよう指導するなど、お子さんの視野や判断力を検討に入れた上で働きかけてあげると良いでしょう

STAGE 2:2年生になる頃

ここまでで、幼稚園・保育園の子どもたちが1年生になったばかりの頃によく見られる様子を述べてきました。
小学生といえどもまだまだ幼い様子を示すものであることがおわかりいただけたかと思います。

では、この先、小学校低学年のお子さんにどんな発達が期待されるのでしょうか。


好奇心が強くなり、色々なことを覚えていく

先生や保護者が何かしていると「何してるの?」と興味津々に鼻をつっこんできたり、工事現場に立ち止まって作業の様子をじっと見つめたり、テレビでふと見聞きしたことを自分でも試してみたがったり・・・

「知りたい」「やってみたい」の気持ちがますます高まるのがこの頃です。
小学校低学年~中学年くらいの子どもたちは、優れた記憶力を持っています。この時期に学んだこと、身に付けたことは、その子の人生の大切な財産になるでしょう。

自分自身の新しい可能性を知り、世界を切り開く糧とするために、ぜひ様々なことにチャレンジしてもらいたいものです。
大人も積極的にサポートしてあげられると理想的ですね。



自分の感情をコントロールできるようになっていく

何かがうまくいかないとすぐにかんしゃくを起こして大声を出す、泣く、周囲の人や物に当たる・・・
そんな姿が次第に影をひそめ始めます。
何かがあってもグッとこらえ、自分の心の中で感情を処理できるようになっていきます。

ただし、感情という目に見えないモノは、大人ですらしばしば扱いに困るもの。最近では、「キレる高齢者」などといったニュースも散見されますね。感情を十分に乗りこなせるようになるには、もしかすると一生かけてもまだ足りないのかもしれません。

子供たちが自分の感情を持て余すのは当然のことだと思って、必要な場面では特別な練習も行いながら、じっくりと向き合っていきましょう。


難しい言葉を使うようになる

言語活動が盛んになってきます。
お友達同士のおしゃべりはますます活発になり、大人の話や読書、テレビ番組などから見聞きした難しい言葉も使いこなせるようになっていきます。

大人に対しては敬語を使う、親しいお友達には多少汚い言葉も喜んで使うが知らない相手には使わない、など、相手の属性や距離感に合わせて言葉を使い分ける姿も見られるようになります。

汚い言葉や乱暴な言葉を使う様子に眉をひそめる親御さんもいらっしゃるかもしれませんが、お子さんにとっては悪い言葉を使うのも大切な経験です。
悪い言葉を知っているからこそ、良い言葉の本当の力もわかるものです。
TPOをわきまえるなど、使い方の指導は必要ですが、悪い言葉をただ禁じるのではなく、どう使うかをしっかり伝えてあげられると良いですね。


けんかは身体的攻撃から言語的攻撃(口げんか)になっていく

前項のように言葉で表現する力が十分に備わりだすと、手を出さなくても口だけで十分に相手を攻撃できるようになります
それにしたがって、身体的なけんかは減り、口げんかが増えていきます。

幼稚園・保育園では、おもちゃを取られて相手を押した、気に入らないことがあったから叩いたといったように、口よりも先に手足の出るやりとりが日常茶飯事ですね。この頃の課題は、「貸して」「いま使っているから後でね」「やめて」といったように、まず言葉で気持ちを伝えることを学ぶことでした。

小学校低学年以上の子どもたちは、この段階を大きく乗り越え、より複雑な感情や事象を言葉で表現できるようになります。一体どこから覚えてくるのかと思うくらい多種多様な悪口を使いこなす様子を見ていると、コミュニケーションの力強さ、豊かさに感心するほどです。
こうして気が済むまで十分に言い合える力がついてくるので、手や足を出すまでもなくけんかが終了します。

けんかも、子供たちの心の健全な成長のために欠かせない体験です。
度を過ぎないように見守り、必要な場合は大人が仲裁しながら、適度な関わりを身に付けていけるようサポートしましょう。


物事の是非がわかってくる

世の中(学校、地域社会、公共の場所など)には、やって良いこととそうではないことがある、ということを理解し始めます。

「やりたくなくても、やらなければならない」
「ここでは○○をやってはいけない」

このように、自分の意に反することでも、「そういうものだから仕方ない」と受け止め、ある程度は辛抱できるようになります
自分の感情をコントロールする力が高まってくることも、大いに力になっています。

とは言え、小学校低学年の子どもたちの「辛抱する力」は、まだまだ育ち始めたばかり。あまり過信せず、子どもたちの忍耐力に合わせた働きかけを心がけてあげましょう


交友関係が広がってくる

集団生活に適応し、大勢の人々とルールを共有しながら同じ時間を過ごすことに馴染んできます。
「仲良しの友達」以外の、「そんなに仲良くないけど一応友達」「知り合い」「顔見知り」といった程度の交友関係も維持できるようになり、クラス全員・学年全員の顔と名前を知っているということも珍しくなくなります。

交友関係が広がれば、遠くまで出歩くことも増えてくるもの
特に、自転車やキックボードなど車輪のついた乗り物に乗れるようになると、一気に遊びの距離が広がります。元気なお子さんの場合、自宅から驚くほど離れた場所まで遊びに行くことも出てくるでしょう。

子どもだけで出かけて良い範囲を決める、連絡を徹底するなど、各家庭で遊びのルールを決めることをお勧めします。


運動能力が急速に増大する

小学校低学年を過ぎると、脚が長くなり、腕力や脚力が強くなります。
また、身体が大きく成長すると同時に、運動能力もぐんぐん向上します。

たとえばボールを力強く遠くまで投げる・蹴ることができるようになったり、走り方が安定してスピードが速くなったり、難しいバランスを上手に保って一輪車に乗れるようになったり、といったように、幼児のぎこちない身体の使い方を脱する子が増えてきます。

この時期の子どもたちは、身体を大きく動かす活動を好みます。たとえば、ただ道を歩いている最中にも、急に走り出す、高いところに上る、そこから飛び降りる、傘を振り回すといったようにです。ふつうに歩くだけでは満足できない、あふれるエネルギーが感じられますね。
このような時は、まっすぐ歩きなさいと指導するだけでなく、スポーツなどの身体活動によってエネルギーを発散できる場を与えてあげると良いでしょう。



以上、小学校1年生になったばかりのお子さんの様子と、その後に期待される発達の様子をご紹介しました。

先述したように、子どもたちの心身の成長・発達には個人差があります。今回のコラムでご紹介した様子は、あくまでも参考としてご覧ください。
特に、自閉症スペクトラムやADHDなど、発達障害の診断を受けている、またはその傾向のあるお子さんの場合、大人からの働きかけには、より一層の心配りが必要です

その子自身の成長・発達にとって必要なステップを踏みながら、自分の足で一歩ずつ進んでいけるよう、お子さんに合わせてサポートしてあげられると良いですね。



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